打つ手なし? 一過性脳虚血発作に伴う認知機能低下 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 〔編集部から〕本連載は、主要医学ジャーナルに目を通すことを毎朝の日課としている医学レポーターが、SNS上での反響も踏まえ、毎週特に目を引いた論文5本をピックアップ。うち1本にフォーカスします。2月10~16日の1週間に公開された論文からフォーカスしたのは「一過性脳虚血発作に伴う認知機能低下」(JAMA Neuro 2025年2月10日オンライン版)。その他のピックアップ論文は、末尾をご覧ください。 TIAの5年認知症発症率は脳卒中の2分の1 脳卒中後の認知症発症率は、米国の若干古いデータだが1年後で7%、25年後には48%と報告されている(Neurology 1996; 46: 154-159) 。では、虚血発作はあるものの画像上梗塞巣を認めない「一過性脳虚血発作」(TIA)ではどうか(日本脳卒中学会「TIA定義について」)。英国バイオバンクのデータによると、5年間の認知症発症率は「脳卒中」例(33.1%)より低いものの、16.2%に上るという(Lancet Neurol 2019; 18: 248-258)。 このように、梗塞巣を認めないとはいえTIAも、認知機能に悪影響を及ぼしているようだ。そこでTIA発症例の認知機能を長期にわたって観察したところ、脳卒中のような発症直後の急激な認知機能低下こそ認めないものの、その後の認知機能低下速度は脳卒中と同等だった。米・University of Alabama のVictor A. Del Bene氏らがJAMA Neuro 2025年2月10日オンライン版で報告した。 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×