PSMA陽性転移性去勢抵抗性前立腺がんへの放射性リガンド療法、FDAが承認

ノバルティス ファーマ

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 ノバルティス ファーマは4月11日までに、放射性リガンド療法[177Lu]Lu-PSMA-617(177Lu-PSMA-617)について、アンドロゲン受容体経路阻害薬(ARPI)療法による治療歴があり、化学療法を遅らせることが適切と考えられる前立腺特異的膜抗原(PSMA)陽性転移性去勢抵抗性前立腺がん(mCRPC)患者に対する使用を米食品医薬品局(FDA)が承認したと発表した。(関連記事「〔ASCO-GU 2025速報〕PSMA標的療法+抗アンドロゲン薬、OSへのメリット大」)

 今回の承認は、ARPI治療を受けたPSMA陽性mCRPC患者を対象とした第Ⅲ相試験PSMAforeの結果に基づくもの。ARPIを変更した群と比べ、177Lu-PSMA-617群は画像診断に基づく進行または死亡リスクが59%低く(ハザード比0.41、95%CI 0.29~0.56、P<0.0001)、画像診断に基づく無増悪生存の中央値が2倍以上長かった(5.6カ月 vs. 11.6カ月)。

 177Lu-PSMA-617は、標的化合物(リガンド)と治療用放射性核種を組み合わせた放射性リガンド療法(RLT)の静脈内注射薬。他の抗がん治療(ARPIおよびタキサン系化学療法)歴があるPSMA陽性mCRPC患者の治療薬として、米国や欧州連合をはじめとする国々で承認されている。今回の、化学療法前の早期使用としての適応拡大により、治療対象患者は約3倍に増加する見込み。

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