スタチンは無益? コレステロール高値の心不全
考察「コレステロール・パラドクス」
一致しない「コレステロール値の高低」と「心不全例転帰」の関係
高コレステロール/高LDLコレステロール(LDL-C)血症はアテローム動脈硬化性イベントリスクであり、冠動脈疾患(CAD)例あるいはCAD高リスク例に対する(LDL)コレステロール低下療法は心血管(CV)イベントを抑制する。この点については、もはや議論の余地はないと思われる。
しかし、ひとたび慢性心不全を発症してしまうと、様子は異なるようだ。コレステロール高値の方が死亡リスクは低いとする報告があり(「コレステロール・パラドックス」)、コレステロール低下療法の有用性を疑問視する向きもある(Heart Fail Clin 2008; 4: 141-151)。コレステロール高値による不全心保護作用としては、リポ蛋白によるエンドトキシン作用抑制、それを介した炎症性サイトカイン(TNFα)抑制の可能性などが指摘されているようだ(Int J Cardiol 2000; 76:125-133)。
とはいえ、(LDL)コレステロール値の高低と心不全例転帰の関係については、報告によりばらつきが存在する。
そこで、既存データのメタ解析を試みたのが、エジプト Ain Shams UniversityのAhmed Sayed氏らである。総コレステロール(TC)だけでなく、LDL-CやHDLコレステロール(HDL-C)、トリグリセライド(TG)まで、それぞれと死亡との関係を検討し、5月24日、ESC Heart Failで報告した。
心不全における「コレステロール・パラドクス」、そして心不全例に対する脂質低下治療の有用性、これらの「有無」を概観したい。
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