新規ADC、EGFR陽性NSCLCに対する米国での申請取り下げ

第一三共

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 第一三共は本日(5月30日)、開発中の抗HER3抗体薬物複合体(ADC)patritumab deruxtecan(HER3DXd/U3-1402)について、米食品医薬品局(FDA)に提出していたEGFR遺伝子変異を有する局所進行または転移性非小細胞肺がん(NSCLC)に係る生物学的製剤承認申請(BLA)を自主的に取り下げたと発表した(関連記事「Patritumab deruxtecan、EGFR陽性NSCLCに対し米で画期的治療薬に指定」)。

 同薬は、EGFR遺伝子変異陽性の局所進行・転移性NSCLCの三次治療を対象とした国際第Ⅱ相臨床試験HERTHENA-Lung01の結果に基づきBLAを実施、2023年12月に受理されていた。

 しかし、HERTHENA-Lung01の検証的試験で同じ患者集団の二次治療を対象とした国際第Ⅲ相臨床試験HERTHENA-Lung02では、主要評価項目である無増悪生存(PFS)を達成した一方、プラチナ製剤投与群に対する全生存(OS)の有意な改善は認められなかった。これらの結果を基に、同社がFDAと協議を重ねた結果、今回のBLA取り下げに至った。

 なお、同試験の結果を精査した上で、肺がんを含む15のがん種を対象とした同薬の開発を継続するとしている。

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする