近年、国立大学病院の経営悪化が問題となっており、地域医療の最後の砦としての存在が危ぶまれている。国立大学の附属病院、医学部附属病院などからなる国立大学病院長会議は、今年度(2025年度)の第1四半期において全体で330億円の赤字を発表。昨年度の現金収支と損益収支差から損益見込みは400億円を超える赤字となる可能性も出ており、文部科学省の今年度補正予算案で緊急的な支援を実施することが閣議決定した。国立大学病院長会議会長で千葉大学病院病院長の大鳥精司氏に、国立大学病院の経営状況や対策などを聞いた。(2025年11月10日取材)