ノボ ノルディスクファーマは昨日(12月3日)、同社が製造販売する週1回皮下投与の持効型溶解インスリンアナログ製剤インスリン イコデク(商品名アウィクリ注フレックスタッチ)について、総量700単位規格を新たに販売開始したと発表した。(関連記事「週1インスリン登場、糖尿病の新時代へ」) 同薬の総量300単位規格は今年(2025年)1月に世界に先駆けて発売されている(関連記事「世界初!週1回投与製剤インスリン イコデクを発売」)。今回の新容量追加について同社は「1本のペンでより長期の治療が可能となり、施設における在庫本数および廃棄本数の削減に資する。また、残量不足によるペンの切り替え頻度を減らし注射回数を減少することで、患者負担を軽減し治療継続に貢献できる」と説明している。 投与過誤に伴う低血糖に注意 PMDAは同日付でノボ ノルディスクファーマによる「アウィクリ注 フレックスタッチの適正使用のお願い」を掲出。今年10月31日までに国内外で発生した投与過誤として以下の3事例を紹介した。 週1回投与で使用するところ、誤って連日投与した結果、重篤な低血糖を発現した 1クリック(1目盛)がインスリン10単位に相当するところ、1クリック(1目盛)を1単位相当と誤認識し過量投与した結果、重篤な低血糖を発現した 他の週1回皮下投与の糖尿病治療薬(単回使用のGLP-1受容体作動薬、GIP/GLP-1受容体作動薬)の使用経験がある患者において、単位合わせダイアルの目盛を目視で確認せずにダイアルを最大単回投与量に設定し、過量投与した 以上を踏まえ、同社は①週1回投与の治療薬であること、②1クリック(1目盛)は10単位に相当すること、③他の週1回皮下投与の糖尿病治療薬とは投与量の設定方法が異なること-に注意してほしいと呼びかけている。(関連記事「週1回持効型インスリン使用のRecommendation掲出」)