日本イーライリリーは昨日(12月9日)までに、非共有結合型ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬ピルトブルチニブ(商品名ジャイパーカ)について、慢性リンパ性白血病または小リンパ球性リンパ腫患者を対象に共有結合型BTK阻害薬イブルチニブと有効性を比較した第Ⅲ相試験BRUIN CLL-314において、主要評価項目であるintention-to-treat(ITT)集団の全奏効率(ORR)で非劣性を達成したと発表した。(関連記事「BTK耐性CLLに対する新機軸ピルトブルチニブ」「ピルトブルチニブ、再発/難治性の慢性リンパ性白血病への適応追加」) 同試験では、662例をピルトブルチニブ群(1回200mg/日)とイブルチニブ群(同420mg/日)に1:1でランダムに割り付け、ITT集団は未治療225例、再発/難治437例で構成。ITT集団におけるORRは、イブルチニブ群の78.5%(95%CI 73.73~82.85%)に対しピルトブルチニブ群は87.0%(同82.90~90.44%)だった(P<0.0001)。無増悪生存期間(PFS)についても、データが十分に蓄積されていないがピルトブルチニブ群が優れている傾向が見られた。 結果の詳細は米国血液学会(ASH 2025)で発表され、Journal of Clinical Oncologyに同時掲載された。