〔編集部から〕2026年度診療報酬改定に向け、中央社会保険医療協議会(中医協)総会で個別改定項目に関する議論が始まっています。本特集では、中医協総会における議論のポイントをレポート形式で掲載するとともに、専門家による深掘り解説や速報などをお届けします。 今回のポイント ・2025年度厚生労働省補正予算案は総額2兆3,252億円 ・病院・有床診療所では1床当たり、無床診療所は1施設当たりの補助金で支援 ・賃上げ・物価高対策に次いで予算が支出されるのは病床適正化支援 議論の概要:第634回中医協総会 12月10日の第634回中医協総会では、2025年度厚労省補正予算案総額2兆3,252億円の内訳について事務局から説明が行われた。最大規模となったのは「医療・介護等支援パッケージ」の1兆3,649億円。そのうち最大は「医療機関・薬局における賃上げ・物価上昇に対する支援」の5,341億円で、これに次いだのが「病床数の適正化に対する支援」の3,490億円だった。特に前者の内訳は賃上げ対策が1,536億円、物価高対策が3,805億円で、物価高対策に重点が置かれた格好だ。