日本新薬は昨日(12月22日)、CD123標的融合蛋白製剤タグラキソフスプ(商品名エルゾンリス点滴静注1000µg)について、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍(BPDCN)を適応として承認を取得したと発表した。(関連記事「Tagraxofusp、芽球性形質細胞様樹状細胞腫瘍で承認申請」) BPDCNは白血病とリンパ腫の両方の性質を有し、特徴的な皮膚病変とがん細胞のリンパ節や骨髄への浸潤を伴う、まれな進行性の血液がん。日本には承認薬がなく、リンパ腫や急性白血病に準じた治療が行われているが、生存期間中央値は1年未満と短く、新たな治療薬が望まれていた。 同薬は、細胞表面蛋白質CD123を標的とする画期的な治療薬で、BPDCN細胞に過剰発現しているCD123に特異的に結合して蛋白質合成を阻害し、アポトーシスを誘導することでBPDCN細胞を死滅させる。 今回の承認は、国内BPDCN患者を対象とした第Ⅰ/Ⅱ相試験および海外第Ⅰ/Ⅱ相試験などの成績に基づく。