新薬エクスプレス

Ianalumab、免疫性血小板減少症に有望

ノバルティス

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 ノバルティスは本日(12月24日)、抗BAFF受容体モノクローナル抗体ianalumab(開発コードVAY736)に関する新たなエビデンスを公開。副腎皮質ステロイドによる治療歴のある免疫性血小板減少症(ITP)患者を対象にエルトロンボパグ併用療法の有効性と安全性を検討する第Ⅲ相二重盲検ランダム化比較試験VAYHIT2において有望な結果が確認されたと発表した。

 対象は、副腎皮質ステロイドによる一次治療が不奏効のITP成人患者。エルトロンボパグとの併用で①ianalumab 3mg/kg、②同9mg/kg、③プラセボの月1回静脈投与を4回受ける群に1:1:1でランダムに割り付けて追跡した。主要評価項目は治療失敗までの期間TTF;8週時以降における血小板数30×109/L未満またはレスキュー治療、任意の時点における新規ITP治療の開始またはエルトロンボパグの漸減/中止に不適格または不可能、死亡-のいずれかと定義)、主要な副次評価項目は6カ月時点の安定した奏効率(SR6)とした。

 解析の結果、プラセボ群(4.7カ月)と比較したTTFは3mg/kg群が推定不能〔ハザード比(HR)0.58、95%CI 0.34~0.98、P=0.023〕、9mg/kg群が13.0カ月(同0.55、0.32~0.92、P=0.021)であり、ITPの病勢コントロール率を45%改善、病勢コントロール期間を2.8倍有意に延長した。主要な副次評価項目としたSR6も、プラセボ群(39.2%)に比べ、3mg/kg群が56.9%、9mg/kg群が62.0%と有意差が示された(いずれもP<0.05)。

 ianalumabの忍容性は良好で、副作用プロファイルは既報と一貫しており、新たな安全性シグナルは確認されなかった。

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