医療機関が経営戦略を考える際、最初に向き合うべき概念は、マイケル・ポーターが提唱したポジショニング戦略です。そこで、前回は医療機関におけるポジショニング戦略の応用として「どこで、誰に、どのような価値を届けるのか」を明確にするための方法を取り上げました(関連記事:「指南㉑差別化は「地理×専門×患者体験」で考えるべし」)。 ポジショニングとは、端的に言えば「戦う場所の選択」です。立地、診療科、患者層、診療モデル、地域ニーズといった外部環境を踏まえ、自院が「どのポジションに立つべきか」を定めることが戦略の出発点となります。 一方、ポジショニングを定めるだけでは患者から選ばれる理由として不十分です。なぜなら、ポジショニングは「どこで戦うか」を決める理論であって、「どのように勝つか」は別の議論だからです。