日本乳癌学会は昨日(1月5日)、組織検査用腫瘍マーカーキット〔商品名ベンタナultra ViewコンファームER(SP1)〕について、昨年(2025年)10月に一部ロットにおいて染色が弱くなる事象が確認されたことを受け、該当ロットを用いた検査で過去に診断された検体の取り扱いについてのステートメント(第2報)を公式サイトに掲出した。 同学会は昨年10月17日のステートメントにおいて、下記のような留意事項を発表。 1.該当ロットを使用したER検査は、原則中止すること 2.ロシュ・ダイアグノスティックス社が代替ロットへの交換を実施するまでの間に、やむを得ず該当ロットを使用する場合は、弱陽性組織を陽性コントロール検体として使用し、陽性コントロール検体の染色性に問題がある場合は判定を行わないなど、留意の上で実施すること。判断がつかない場合は代替ロットが入手できるまでER検査を保留すること 今回は、補足情報として認定施設での検証結果を以下の通り発表した。 1.同⼀検体を該当ロットと適正ロットで染⾊し比較した検討では、該当ロットで有意にER陽性細胞数が減少 2.該当ロットを⽤いた検査で過去に陰性(ER陽性細胞の割合:1%未満)あるいは弱陽性(同:1%以上10%未満)と診断された検体を適正ロットで再検査したところ、複数の検体で診断がアップグレード〔陰性から弱陽性または陽性(同:10%以上)、弱陽性から陽性〕した 以上を踏まえ、「学会として再検査が必要な対象を⼀律に規定することは適切ではないと判断」。再検査の必要性は各施設の判断に委ねるとしている。なお、「当該ロットを販売していたロシュ・ダイアグノスティックス社に対しては、⽇本乳癌学会理事会として⾦銭的な負担も含めた適切な対応を申し入れている」と結んでいる。