<第10回>「付き添い者と外来受診した高齢者」にどう接するか

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

症例:85歳女性

  付き添い者と一緒に外来を受診。認知症はないようだが軽度の難聴があり,会話はとてもゆっくりで話の要領を得ない。一方,付き添い者は患者の症状について手際よく話した...

付き添い者の同席で臨床的問題が生じうる

 近年,認知機能や日常生活動作(ADL)が低下した"臨床的な高齢者"や視力・聴力障害を有する高齢者などが,家族などの付き添い者と一緒に外来受診することが多くなりました。付き添い者が同席すると,患者と医師の「二者のやり取り」に,付き添い者という第三者が加わった「三者のやり取り」となり,幾つかの臨床的問題が生じえます。そこで,「付き添い者と外来受診した高齢者」にどう接するかについて考えたいと思います。

木村琢磨先生

木村 琢磨(きむら・たくま)

北里大学医学部総合診療医学・地域総合医療学准教授,北里大学東病院 在宅・緩和支援センター長。

長野県生まれ。東邦大学医学部卒業,国立東京第二病院(現国立病院機構東京医療センター)で初期研修,国立病院東京医療センター総合診療科で後期研修,国立病院機構東埼玉病院総合診療科などを経て現職。

高齢者の臨床は「さまざまな症候・疾患への対応」「専門診療科への適切なコンサルテーション」「家族」「地域」を念頭に置く,「多職種との恊働」「継続性」を踏まえるなど総合診療医の持ち味を生かせる,やりがいのある領域であると考えています。本連載では,高齢者の臨床について横断的に考えていきたいと思っておりますので,先生方からの忌憚ないご意見をお待ちしております。

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