満員の通勤電車などで発生する痴漢事件のニュースは普段よく耳にする。だが痴漢の実像を正確に把握するのは容易ではなく、その対策にも問題点が多いという。性犯罪の再犯防止プログラムを策定し、12年間にわたり延べ1,116人の性犯罪者と向き合ってきた大森榎本クリニック(東京都)精神保健福祉部部長の斉藤章佳氏(精神保健福祉士・社会福祉士)に、自身が執筆した書籍に込めた思い、痴漢犯罪防止のための治療や提言について聞いた。