withコロナのために捨てるべき信仰③ゼロリスク

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

 災害の種類によらず、私たちが災害時にまず目指すことは、人々が健康に生きることだ。災害後にはさまざまな二次災害が起こるため、被災者や支援者を含め、被災地に関わる人はそれらの健康リスクを全体として最小にとどめることを考える必要がある。しかしある特定のリスクに対する不安が高まるとき、そのリスクを過剰に回避することで別のリスクを招き、結果として健康を害してしまうことがある。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策において、不明なことが多い現状ではリスクを多めに見積もった感染防護を行わざるをえない。だが、その感染回避行動は本当に「安全」なのだろうか(『withコロナのために捨てるべき信仰①正義』『withコロナのために捨てるべき信仰②正解』)。

越智 小枝(おち さえ)

相馬中央病院(内科非常勤)、東京慈恵医大臨床検査医学講師。

1999年、東京医科歯科大学卒業。国保旭中央病院(千葉県旭市)などで研修後、東京医科歯科大学膠原病・リウマチ内科勤務。都立墨東病院での臨床経験を通じ公衆衛生学に興味を持ち、2011年10月英・Imperial College London(School of Public Health)に留学。渡英前の同年3月11日に発生した東日本大震災の被災体験により、災害公衆衛生に関心を持ち、福島県相馬市の仮設住宅での健診活動などに従事。世界保健機関(WHO)や英国公衆衛生局(PHE)で研修を受け、2013年11月から相馬中央病院に勤務。2017年から現職。国際環境経済研究所の公式サイトにてコラムを連載中

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする