ほぼ毎シーズン1,000万人を超えていた日本のインフルエンザ患者は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が出現したとたんに影を潜めた。2020/21シーズンの推定患者数はわずか1万4,000人にとどまり、2021/22シーズンも同様であった。懸念されていたCOVID-19とインフルエンザの同時流行もなかったが、インフルエンザがなぜ影を潜めたのかは、今もよく分からない。その理由を探りつつ、2022/23シーズンのインフルエンザの流行動向を早読みしてみた。