新型コロナ感染と心血管疾患、日韓研究読み比べ
両国とも感染により発生リスクは有意上昇
韓国:CVD全体では62%のリスク上昇
新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染例では、心血管疾患(CVD)のリスク上昇が報告されている。しかし、その持続期間や東アジア人における実態は、必ずしも明らかになっていなかった。
これらの点を明らかにすべく、韓国・慶熙大学校のSooji Lee氏らは韓国在住800万人弱のデータを用いて、SARS-CoV-2感染後最長4年間に及ぶCVDへの影響を調べた。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の長期後遺症(long COVID)の実態という観点からも興味深いと思われる。加えて、SARS-CoV-2ワクチンがCVDに与える影響も明らかになった。論文は6月4日、Circulationで公開された。
本解析の対象は、韓国在住でCVD既往のなかった、SARS-CoV-2「感染」群(398万141例)と「非感染」群(398万216例)の計796万457例である。これらは、2018~22年の韓国公的医療保険データベースに記録があった、CVD既往を認めない全1,898万9,129例(平均年齢 48.5歳)中、傾向スコアを用いたオーバーラップ重み付けで背景因子を揃えられた例で構成されている。
これらSARS-COV-2「感染」「非感染」の2群間で、2020~22年のCVD発生リスクを比較した。その結果、SARS-COV-2「感染」群では、以下のように「非感染」群に比べCVDの有意なリスク上昇が認められた。
まずCVD全体で比較すると、「感染」群における対「非感染」群の調整後ハザード比(aHR)は、1.62(95%CI 1.60~1.64)の有意高値だった。
このCVDリスク上昇は、SARS-CoV-2感染が重症になる程、大きくなっていた。また、感染に伴うCVリスクの有意上昇はデルタ株流行前、デルタ株流行期、オミクロン株流行期のいずれでも認められた。
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