アッヴィは本日(9月19日)までに、JAK阻害薬ウパダシチニブ(商品名リンヴォック)に関する新たなエビデンスを公開。成人および青少年の重症円形脱毛症(AA)患者を対象とした第Ⅲ相ピボタル試験UP-AAのStudy 1で主要評価項目を達成したと発表した。(関連記事:「ウパダシチニブが成人・青少年の重症円形脱毛症に著効」) Study 1は同ピボタル第Ⅲ相臨床試験プログラムにおいて同一デザインで実施する2試験のうち2件目に当たるもの。ベースライン時の平均SALTスコアが84.0(頭部全体の毛髪面積が約16%)だった重症の成人および青少年のAA患者を対象に、ウパダシチニブ1日1回投与(15mgまたは30mg)の有効性および安全性をプラセボ群と比較した。 解析の結果、主要評価項目とした24週時にSALTスコア20以下(頭部全体の毛髪面積が80%以上)を達成した患者割合は、プラセボ群の1.5%に対し、ウパダシチニブ15mg群、同30mg群では順に45.2%、55.0%と、ウパダシチニブ投与群で有意な改善が認められた(P<0.001)。AA例における安全性プロファイルは、承認済みの適応症における安全性プロファイルとおおむね一致し、新たな安全性上の懸念は認められなかった。 同社は「今回の結果は同一のデザインで並行して実施している最初の試験(Study 2)のトップライン結果と一致していた」と説明。「いずれの結果もウパダシチニブによって意義のある毛髪再生が得られる可能性を示しており、ウパダシチニブはAAに伴う精神的負担を抱える患者にとって有望な選択肢となりうる」と展望している。