第一三共は12月22日、抗HER2抗体薬物複合体(ADC)トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd、商品名エンハーツ)について、米食品医薬品局(FDA)から「術前療法後に乳房/腋窩リンパ節に浸潤性残存病変を有する再発リスクの高いHER2陽性乳がん患者への治療」を対象とするBreakthrough Therapy(画期的治療薬)指定を受けたと発表した。 今回の画期的治療薬指定は、国際第Ⅲ相臨床試験DESTINY-Breast05の結果に基づくもの(関連記事「エンハーツ、術前療法後のHER2陽性乳がんPⅢで主要評価項目達成 」)。同薬における10件目の画期的治療薬指定となる。 さらに同社は、子宮内膜がんの術後補助療法を対象にT-DXdの有効性と安全性を検討する国際第Ⅲ相臨床試験DESTINY-Endometrial02において、最初の患者への投与を開始したと同日付で発表。「日本を含むアジア、欧州、北南米において約710例の患者を登録予定だ」としている。(関連記事「抗体薬物複合体と新薬の有望な結果をESMO 2025で発表」)