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欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2021)

EGFR陽性非扁平上皮NSCLCへのオシ+ベバ効果は?

 これまでの検討では、EGFR変異陽性の非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)患者において、第一世代の上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)への血管内皮細胞増殖因子(VEGF)阻害薬の上乗せ効果が認められている。しかし、第三世代EGFR-TKIオシメルチニブに対するVEGF阻害薬の上乗せ効果を検証したエビデンスは少ない。静岡県立静岡がんセンター呼吸器内科医長の釼持広知氏らは、未治療のEGFR変異陽性非扁平上皮NSCLC患者を対象に、オシメルチニブへのVEGF阻害薬ベバシズマブの上乗せ効果を検討した第Ⅱ相ランダム化比較試験WJOG9717Lの結果を...

未治療TNBCペムブロ併用KN-355の最終解析は?

 今年(2021年)8月、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ)が「PD-L1陽性でホルモン受容体陰性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がん」へ適応拡大承認された。その根拠となったのは、切除不能で局所再発性または転移性の未治療トリプルネガティブ乳がん(TNBC)患者を対象に、化学療法へのペムブロリズマブの上乗せ効果を検証した第Ⅲ相ランダム化比較試験KEYNOTE-355である。欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2021、9月16~27日、ウェブ開催)で、米・University of CaliforniaのHope S. Rugo氏らが、...

IP合併進行NSCLCへのアテゾ、効果は?

 TORG1936/AMBITIOUSは、特発性間質性肺炎(IP)を合併した進行・再発非小細胞肺がん(NSCLC)に対する抗PD-L1抗体アテゾリズマブの有効性と安全性を検証した初の第Ⅱ相試験で、重症の肺臓炎が高頻度に発現したため2020年3月25日に早期中止された。神戸市立医療センター中央市民病院呼吸器内科の佐藤悠城氏らは、同試験の探索的バイオマーカー解析などを含む最終解析を実施し、結果を...

ADT+ドセ+アビラテロンで前立腺がん予後延長

 De novoの転移性ホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)を対象に、標準療法であるアンドロゲン除去療法(ADT)への放射線療法および第二世代抗アンドロゲン薬アビラテロンの上乗せ効果を検討する非盲検第Ⅲ相ランダム化比較試験PEACE-1。今年(2021年)6月に開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO 2021)では、標準治療(±放射線療法/ドセタキセル)へのアビラテロン上乗せにより、無増悪生存(PFS)を有意に延長したことが示されている(関連記事「アビラテロン上乗せで前立腺がん予後改善」)。フランス・Institut Gustave RoussyのKarim Fizai氏らは、ADT+ドセタキセルへのアビラテロン上乗せによりde novoのmHSPCで画像診断に基づく無増悪生存(rPFS)と全生存(OS)が...

アビラテロン上乗せで局所前立腺がんのMFS延長

 転移性前立腺がんに対するアンドロゲン除去療法(ADT)への第二世代抗アンドロゲン薬〔アビラテロン+プレドニゾロン(APP)、エンザルタミド(ENZ)、アパルタミド〕の上乗せ効果は複数の試験で報告されている。一方、非盲検のランダム化比較試験STAMPEDEでは、局所進行性(M0)の前立腺がんに対するADTへのアビラテロン(+プレドニゾロン)の上乗せにより死亡リスクを25%抑制したことが報告されているものの(N Engl J Med 2017; 377: 338-351)、その効果は確立されていない。英・University College London Cancer InstituteのGerhardt Attard氏は、STAMPEDE試験における標準治療群と標準治療にAAP±ENZを上乗せする群を比較。AAPの上乗せにより...

術後アテゾ、DFS延長が最大の集団とは?

 ⅠB~ⅢA期で完全切除済みの早期非小細胞肺がん(NSCLC)に対する術後補助療法として、抗PD-L1抗体アテゾリズマブの有効性と安全性を検証した第Ⅲ相ランダム化比較試験IMpower010。今年(2021年)の米国臨床腫瘍学会(ASCO 2021)において、アテゾリズマブ投与により無病生存(DFS)の有意な延長が報告された(関連記事「術後補助アテゾ、切除済みNSCLCに著効」「【肺がん動画座談会①】IMpower010試験を読み解く」)。スペイン・Vall d'Hebron Institute of OncologyのEnriqueta Felip氏らは欧州臨床腫瘍学会2021(ESMO 2021、9月16~27日、ウェブ開催)で、同試験のPD-L1発現別に見た成績や、再発部位および後治療についての解析結果を...

T-DXd、HER2陽性転移性乳がんで著効

 近年、HER2陽性転移性乳がんに対する薬物治療は進歩が見られるものの、今なおアンメット・メディカルニーズが存在する。スペイン・Vall d'Hebron Institute of OncologyのJavier Cortés氏は、抗体薬物複合体(ADC)であるトラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)とトラスツズマブ エムタンシン(T-DM1)の有効性と安全性を比較した第Ⅲ相ランダム化比較試験DESTINY-Breast03の中間解析の結果を欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2021、9月16~22日、ウェブ開催)で発表。T-DXdの投与により、著明な効果が認められたことを...

HER2陽性NSCLCへのT-DXdで大多数が腫瘍縮小

 HER2蛋白過剰発現またはHER2変異を有する非小細胞肺がん(NSCLC)を対象に、抗HER2抗体トラスツズマブにトポイソメラーゼ阻害薬をリンカーで結合させた抗体薬物複合体(ADC)であるトラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)の有効性および安全性を検討する非盲検第Ⅱ相試験DESTINY-Lung01。HER2変異コホート42例の中間解析では、奏効率が6割以上であったことが報告されている(関連記事「抗体薬物複合体、HER2変異陽性NSCLCにも奏効」)。米・Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのBob T. Li氏らは、欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2021、9月16~22日、ウェブ開催)でHER2変異の拡大コホート91例の結果を報告。独立中央判定(ICR)による奏効率(ORR)は...

未治療胃・食道がんへのニボ+化学療法、長期OSも改善

 HER2陰性でPD-L1陽性の進行胃/胃食道接合部/食道腺がん患者の一次治療において、化学療法〔XELOX療法:カペシタビン+オキサリプラチン(L-OHP)またはFOLFOX療法:フルオロウラシル(5-FU)+レボホリナートカルシウム+L-OHP〕への抗PD-1抗体ニボルマブ(NIVO)の上乗せ効果、およびニボルマブ+抗CTLA-4抗体イピリムマブ(IPI)併用療法の有効性と安全性を検証した第Ⅲ相非盲検ランダム化比較試験CheckMate-649の長期成績の結果を、米・Memorial Sloan Kettering Cancer CenterのYelena Y. Janjigian氏が欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2021、9月16~21日、ウェブ開催)で発表した。NIVO+化学療法併用療法群(NIVO+chemo群)の化学療法単独群(Chemo群)に対する全生存(OS)の有意な延長は試験開始後2年時も...

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