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欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2023)

抗TROP2抗体薬物複合体が進行NSCLCに有効

 進行・転移性非小細胞肺がん(NSCLC)の二次治療以降における新規抗TROP2抗体薬物複合体(ADC)datopotamab deruxtecan (Dato-DXd)の有効性が明らかとなった。米・UCLA Jonsson Comprehensive Cancer CenterのAaron Lisberg氏らは欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2023、10月20~24日)で、進行・転移性NSCLCに対するDato-DXdの有効性と安全性をドセタキセルと比較した国際共同第Ⅲ相ランダム化比較試験TROPION-Lung01の中間解析結果を発表。「組織学的サブタイプで層別化した解析から、無増悪生存(PFS)に関するDato-DXdのベネフィットは、非扁平上皮がんにおいて最大化された」と報告した。...

新規抗体薬物複合体が転移性乳がんに著効

 ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の転移性乳がんに対して、新しい抗体薬物複合体(ADC)の有効性が明らかとなった。米・Massachusetts General Hospital Cancer CenterのAditya Bardia氏らは欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2023、10月20~24日)で、抗TROP2 ADC datopotamab deruxtecan(Dato-DXd)の有効性と安全性を検討した国際共同第Ⅲ相ランダム化比較試験TROPION-Breast01の中間解析結果を発表。「化学療法に比べ無増悪生存(PFS)の有意な改善が認められた」と報告した。...

術後補助療法でのアベマシクリブ、長期に有効

 ホルモン受容体陽性かつHER2陰性の再発高リスク乳がんの術後補助療法として使用されるサイクリン依存性キナーゼ(CDK)4/6阻害薬アベマシクリブについて、長期の有効性が明らかとなった。ドイツ・Ludwig Maximilians University HospitalのNadia Harbeck氏らは欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2023、10月20〜24日)で、術後補助療法におけるアベマシクリブの有効性と安全性を検討した国際共同第Ⅲ相ランダム化比較試験monarchEの5年間の解析結果を発表。「5年間の長期追跡においてもアベマシクリブの有効性は維持されていた」と報告した。...

未治療の進行尿路上皮がんに新たな選択肢

 英・Queen Mary University of LondonのThomas Powles氏らは、未治療の局所進行・転移性尿路上皮がん(la/mUC)に対する一次治療として、抗Nectin-4抗体微小管阻害薬複合体エンホルツマブ ベドチン(EV)と抗PD-1抗体ペムブロリズマブの併用療法の有効性と安全性を検討する国際共同第Ⅲ相非盲検ランダム化比較試験EV-302/KEYNOTE-A39を実施。その結果、化学療法に比べて無増悪生存(PFS)と全生存(OS)が大幅に改善されたと欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2023、10月20~24日)で報告した。...

amivantamabが非小細胞肺がんに有効

 amivantamabは免疫細胞に直接作用する抗上皮成長因子受容体(EGFR)/間葉上皮転換(MET)二重特異性抗体で、プラチナ製剤ベースの化学療法後に増悪したEGFRエクソン20挿入変異(EGFRex20)を有する進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対し初めて米食品医薬品局(FDA)によって承認された。第Ⅰ相臨床試験ではamivantamab+化学療法の併用療法の安全性と抗腫瘍活性が示されている。フランス・Paris Saclay UniversityのNicolas Girard氏らは、同併用療法の第Ⅲ相国際ランダム化比較試験PAPILLONを実施。amivantamab+化学療法はEGFRex20陽性の進行NSCLCに有効との結果を欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2023、10月20~24日)で発表した。...

HER2陰性進行胃がんの新薬、QOLも良好

 抗Claudin18.2抗体zolbetuximabは、HER2陰性で切除不能進行・再発胃がんの一次治療における導入が待たれている新規分子標的薬であり、日本では今年(2023年)6月に承認申請された。ドイツ・University of Leipzig Medical CenterのFlorian Lordick氏らは欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2023、10月20〜24日)で、zolbetuximabの有効性と安全性を検討した国際第Ⅲ相ランダム化比較試験SPOTLIGHTおよびGLOWにおける健康関連QOL(HRQOL)のデータを発表。化学療法へのzolbetuximab上乗せによるHRQOLへの悪影響は認められなかったと報告した。...

学会印象記:ESMO 2023 消化器注目3演題

 近年、消化器がん領域における薬物療法の進歩は目を見張るものがあり、特に日本では免疫チェックポイント阻害薬や抗体薬物複合体(ADC)を主軸とした開発により、一部の消化器がんでは顕著な予後の改善が報告されています。毎年秋に開催される欧州臨床腫瘍学会(ESMO)は、米国臨床腫瘍学会(ASCO)と並び腫瘍学で世界最高峰の学会の1つであり、今年(2023年)も消化器がん領域において実臨床を変える、あるいは今後の開発につながるような報告が数多く見られました。...

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