消化器病は消化管、肝臓、胆膵を含む幅広い臓器を対象とし、分野も多岐にわたります。今回はクローン病に関する研究や世界初となる抗CLDN18.2抗体ゾルベツキシマブの副作用の管理方法を検討した報告の他、便通異常症の診断・治療の最前線について取材。最新の知見をレポートします。 リサンキズマブ、クローン病の寛解導入・維持で有効 刈谷豊田総合病院(愛知県)消化器内科の藤島亮太氏は、自施設でクローン病患者を対象にリサンキズマブによる寛解導入/維持療法の有効性を後ろ向きに検討。良好な結果が得られたと第111回日本消化器病学会(4月24~26日)で報告した。・・・ 便貯留がない慢性便秘症にエロビキシバットが有効 直腸に便貯留がない慢性便秘症では、生活習慣の改善、食事療法、腸蠕動を促すケアなどを行っても改善が得られない場合に薬物療法を考慮するが、薬剤選択に関するエビデンスは不足している。横浜市立大学大学院肝胆膵消化器病学教室の三澤昇氏は、直腸超音波所見で便貯留が認められない患者を対象に胆汁酸トランスポーター阻害薬エロビキシバット(商品名グーフィス)と浸透圧性下剤(酸化マグネシウム)の効果を検討する多施設共同観察研究を実施。・・・ リナクロチドは早期排便開始をもたらす グアニル酸シクラーゼC(GC-C)受容体作動薬リナクロチドは、慢性便秘に対する早期の症状改善作用が期待されているが、服用後の排便開始時期に関するエビデンスは不足している。大阪公立大学消化器内科学病院講師/なにわ生野病院(大阪市)の東森啓氏は、同薬の前処置補助薬としての有効性を検討した多施設共同単盲検ランダム化比較試験Apple(Am J Gastroenterol 2025年2月25日オンライン版)の事後解析を実施。・・・ ニボルマブの投与開始時間帯が予後に影響 近年、メラノーマや非小細胞肺がん(NSCLC)の治療において、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の投与開始時間帯が早いほど臨床的効果が高いことが報告されているが、進行胃がんでのエビデンスは不足している。久留米大学内科学講座消化器内科部門の田中俊光氏は、自施設において進行胃がん患者を対象にニボルマブの投与開始時間帯と予後との関連を後ろ向きに検討。結果を第111回日本消化器病学会(4月24~26日)で報告した。・・・ 2025年開催学会レポート一覧に戻る