欧州学会がbDMARDやJAK阻害薬の投与基準を変更 欧州リウマチ学会(EULAR)は、2022年に発表した関節リウマチ(RA)の管理に関するリコメンデーションを改訂。オーストリア・Medical University of ViennaのJosef S. Smolen氏が同学会の2025年学術集会(EULAR 2025、6月11~14日)で改訂内容を発表した。前回11項目あったリコメンデーションは9項目に縮小された。治療アルゴリズムについてはPhase Ⅱが変更され、メトトレキサートなどの従来型抗リウマチ薬で改善しなければ、予後不良因子の有無を問わず生物学的製剤やJAK阻害薬による治療開始が可能になった。・・・ BTK阻害薬+ウパダシチニブでSLEの改善を維持 中等症~重症の活動性全身性エリテマトーデス(SLE)患者を対象に、BTK阻害薬elsubrutinibとJAK阻害薬ウパダシチニブ併用を検討する第Ⅱ相SLEek試験の長期継続投与(LTE試験)の結果が、欧州リウマチ学会(EULAR 2025、6月11~14日)で発表された。結果を報告した米・Oklahoma Medical Research FoundationのJoan T. Merrill氏は「プラセボ群に比べて高用量elsubrutinib+低用量ウパダシチニブ群では、SLEの疾患活動性および再燃が有意に抑制されるなど、有効性の維持やさらなる改善が得られた」と述べた。・・・ NerandomilastがRA患者などの肺線維症も改善 Nerandomilastは、免疫調節および抗線維化の作用を有する経口の優先的ホスホジエステラーゼ(PDE)4B阻害薬である。特発性肺線維症(IPF)および進行性線維化を伴う間質性肺疾患(PF-ILD)/進行性肺線維症(PPF)が対象の第Ⅲ相臨床試験FIBRONEER-IPF、FIBRONEER-ILDでは、同薬投与により努力肺活量低下の有意な抑制および安全性が示され、日本では今年6月に肺線維症治療薬として承認申請が行われた。ノルウェー・Oslo University HospitalのAnna-Maria Hoffmann-Vold氏らは、FIBRONEER-ILD試験の対象から関節リウマチなどの自己免疫性PF-ILD患者を抽出し、サブ解析を実施。FVC低下の抑制傾向が示され、nerandomilast高用量群では死亡リスクが有意に低かったなどの結果を報告した。・・・ 新規抗CD40L抗体、エリテマトーデスで高い寛解率 全身性エリテマトーデス(SLE)に対する新規抗CD40L抗体dapirolizumab pegolの第Ⅲ相臨床試験PHOENYCS GOでは、主要評価項目であるBICLA達成率がプラセボ+標準治療群に比べ、dapirolizumab pegol+標準治療群で有意に高かったとの結果が得られた。オーストラリア・Monash UniversityのEric F. Morand氏は、同試験におけるループス低疾患活動性状態および疾患寛解の達成についてもdapirolizumab pegol群で有意に高かったと、欧州リウマチ学会(EULAR 2025、6月11~14日)で述べた。・・・ TYK2阻害薬がBio未治療の乾癬性関節炎を改善 尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症の適応を有するTYK2阻害薬デュークラバシチニブ。オランダ・Leiden UniversityのDésirée van der Heijde氏は、生物学的製剤未治療の活動性乾癬性関節炎患者が対象の第Ⅲ相POETYK PSA-1試験の結果を、欧州リウマチ学会(EULAR 2025、6月11日~14日)で報告した。それによると、16週時の米国リウマチ学会(ACR)PsA評価基準(8項目)におけるACR20達成率はプラセボ群と比べ、デュークラバシチニブ群で有意に高かった。さらに、米・Providence Swedish Medical CenterのPhilip J. Mease氏が発表した第Ⅲ相POETYK PSA-2試験の結果では、52週時点でもデュークラバシチニブ群でACR20改善などが維持されていた。・・・ グセルクマブ、乾癬性関節炎の構造的損傷を抑制 抗IL-23p19抗体グセルクマブは、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、乾癬性関節炎(PsA)、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、掌蹠膿疱症、潰瘍性大腸炎などの適応症を有する。PsAに関しては、活動性患者を対象に臨床転帰と関節の構造的損傷に対する有効性および安全性を検討する第Ⅲb相二重盲検プラセボ対照ランダム化比較試験APEXが進行中だ。米・University of WashingtonのPhilip J. Mease氏は、同試験の24週時点においてグセルクマブ投与により活動性PsA患者における関節の構造的損傷の進行が有意に抑制されたとの結果を、欧州リウマチ学会(EULAR 2025、6月11日~14日)で報告した。・・・ 2025年開催学会レポート一覧に戻る