第53回日本救急医学会は、EXPO 2025(大阪・関西万博)でにぎわった大阪で開催されました。大会テーマは「救急医学がデザインする"いのち輝く未来社会"とは」と、万博にちなんだものでした。今回は、未来社会を見据えた持続可能な救急医療にとって重要なテーマである「救急車の有料化問題」の他、鎮咳薬による中毒、地域の特産物を使った縫合トレーニングといった演題を取り上げます。 特産品の「かんぴょう」で縫合手技を習得 ユウガオの実を加工したかんぴょうは栃木県の特産品の1つである。同県に立地する自治医科大学救急医学講座/救命救急センターの杉田真穂氏らは、独特の感触がヒトの皮膚と似ているというかんぴょうを活用し、皮膚縫合シミュレーターを開発した。豚の皮膚や市販のシミュレーターでは再現できない、あることがかんぴょう縫合シミュレーターでは可能だという。第53回日本救急医学会(10月28~30日)で報告した。・・・ 今こそ救急車有料化の議論を 救急車の有料化をめぐっては、一部の自治体で運用が開始※されており、その流れが全国に波及するかが注目されている。では、なぜ今、救急車有料化の議論が必要なのか。日本救急医学会は今年度(2025年度)、新たに「救急医療の未来と国民負担のあり方検討委員会」を発足した。同委員会の委員長を務める横浜市立大学救急医学主任教授の竹内一郎氏は第53回日本救急医学会(10月28~30日)で、救急医療の現状と同学会が社会に問いかけるべきテーマについて説明。「救急車の有料化は、有りか無しかという単純な問題ではない」と強調した。・・・ 2025年開催学会レポート一覧に戻る