真相追求!「消えたAI医療ソフト」

「認証制度」の抜け穴、落とし穴

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする
感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

研究の背景:7万人超に使用されたAI画像解析ソフトが突然「消えた」

 人工知能(AI)によって胸部X線写真から骨粗鬆症をスクリーニングするツールとして、昨年(2023年)4月から全国70以上の医療機関に販売されて7万人を超える患者や受診者に使用された、国内スタートアップ企業iSurgery社の画像解析ソフトウエア「Chest Bone Indicator」(CBI)が今年4月に突然、サービスおよび販売を中止した。そして、同社は5月29日に東京地方裁判所において破産手続きを開始した。医療機関と患者・受診者は取り残されたままである。

 本件について私は、5月1日に連載「アウトサイダーの視点」で速報として紹介したが(関連記事「医療機関は大混乱! 消えたAI画像解析ソフト」)、その背景にある真相を追求すると、「日本の医療へのAI導入を取り巻く問題点」が露呈してきた。

 今回紹介するのは、本件の経験から医療へのAI導入におけるリスク管理の必要性について世界に警鐘を鳴らすことを目的として書いた私自身の論文である(Arch Osteoporos 2024; 19: 74)。

  • Facebookでシェアする
  • Medical Tribune公式X Xでシェアする
  • Lineでシェアする