第1回:元ちゃん、がん患者になって初めて気付く
治療する立場から受ける立場に
昨年(2015年)3月、外来診療中に気分が悪くなり、トイレに行ったところ下血を認め、胃内視鏡検査を受けた結果、胃の上部に進行がんが見つかりました。その後の検査で肝臓や周囲のリンパ節への転移、横隔膜への浸潤が分かりました。
「治療をしなければ予後半年」の診断を受け、"治療をする立場"から"受ける立場"に。それは単に、医者の不養生で胃がん検診を疎かにした罰なのかもしれません。ですが、もともと物事を前向きに考える性格ということもあり、"がん治療医"と"患者"という2つの目線から発信しろ、という使命を与えられたと解釈することにしました。治療で病状が落ち着いた昨年(2015年)の秋頃から徐々に、医療者や住民向けに講演などを通じ、自分の経験を中心にいろいろと発信を始めました。
実際に活動をしてみると結構反響があり、「やって良かった」と思うと同時に、活動をするという使命感や、そのために体調を整えることが、自分自身の闘病意欲にもつながっており、いわば「Win-Win」の関係になっているということを実感しています。
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西村 元一(にしむら・げんいち)
1958年金沢市生まれ。1983年金沢大医学部卒。金沢大病院や富山県立中央病院などを経て、2008年金沢赤十字病院消化器病センター第一外科部長、2009年から同院副院長を兼務。2015年3月に進行胃がんが見つかり、闘病しながら精力的に啓発活動を続けている。がん患者や医療者が集う「がんとむきあう会」代表。ブルーリボンキャンペーン・アンバサダー。









