アピキサバン、お前もか! DOAC 3連敗

ATTICUS試験

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研究の背景:リバーロキサバンとダビガトランは優越性示されず、2敗

 直接作用型経口抗凝固薬(DOAC)のうちリバーロキサバンとダビガトランは、塞栓源不明脳塞栓症(embolic stroke of undetermined source:ESUS)患者を対象とした臨床試験で、脳卒中再発予防においてアスピリンに対する優越性が示されなかった(関連記事「塞栓源不明脳塞栓症でDOACが優越性示せず」「ダビガトランでもアスピリンに対する優越性示せず」)。もう1つのDOACであるアピキサバンが心房細動や心原性脳梗塞症が増加する危険因子と関連した強化因子(enrichment factor)を有するESUS患者において、アスピリンよりも優れているかどうかは不明である。

 今回、ドイツの脳卒中センター16施設で、心房細動の予測因子を1つ以上または卵円孔開存を有するESUS患者を対象に、ESUS後28日以内に開始されるアピキサバン(5mgを1日2回)の再発予防効果をアスピリン(100mgを1日1回)と比較する多施設共同ランダム化オープンラベル評価者盲検試験ATTICUSが実施された(NEJM Evid 2024; 3: EVIDoa2300235)。

橋本 洋一郎(はしもと よういちろう)

済生会熊本病院脳卒中センター特別顧問。1981年鹿児島大学医学部卒・熊本大学第一内科入局、1984年国立循環器病センター、1987年熊大第一内科、1993年熊本市民病院神経内科、2022年より現職。専門は脳梗塞、頭痛、禁煙支援、リハビリテーション、医療連携。急性期病院の医師として脳卒中診療ネットワーク構築の中で多彩な活動を行っている。日本脳卒中学会名誉会員、日本頭痛学会・日本禁煙学会の理事。

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