ドクターズアイ 丹保亜希仁(救急医療)

通常と何が違う?妊産婦蘇生の特異的対応とは

欧米GLの最新エビデンス

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研究の背景: 日欧米GLにおける「扱い方」の違い

 「妊産婦の蘇生」は、日本と海外でガイドライン(GL)上の位置付けが異なる。海外の代表的なGLである欧州蘇生協議会(European Resuscitation Council;ERC)および米国心臓協会(American Heart Association;AHA)の2025年版GL(ERC GL2025、AHA GL2025)では、「蘇生における特殊な状況」の1つとして扱われている。

 一方、日本蘇生協議会(Japanese Resuscitation Council;JRC)蘇生GLでは、妊産婦の心肺蘇生の充実を目的として、2020年版で「妊産婦の蘇生」が独立した章として新設された。JRC蘇生GL2025オンライン版(パブリックコメント用)においても、「妊産婦の蘇生」として約30ページの内容が掲載されている(書籍版は2026年3月に刊行予定)。

 本稿では、ERC GL2025およびAHA GL2025の「蘇生における特殊な状況」(Resuscitation 2025; 215: 110753Circulation 2025; 152: S578-672)の中から、「妊産婦の蘇生」についての要点を整理する。

丹保 亜希仁(たんぽ あきひと)

旭川医科大学救急医学講座准教授、旭川医科大学病院救命救急センター副センター長

2003年、旭川医科大学卒業、麻酔・蘇生学教室に入局。2005年に米・Medical College of Wisconsin麻酔科に留学し、帰国後は麻酔科から救急・集中治療領域へと徐々に軸足を移した。岩手県高度救命救急センター、名寄市立総合病院救命救急センター、市立旭川病院救急科などを経て、2023年より現職。興味・関心領域は気道管理、周産期救急・集中治療、ポイントオブケア超音波(気道・肺・ガイド下手技)、血栓性微小血管症(TMA)、急性血液浄化など。日本集中治療医学会機関誌編集・用語委員会副委員長。高気圧潜水医学会北海道地方会会長。共著に『改訂第5版 日本救急医学会 ICLSコースガイドブック』(羊土社)などがある。

丹保 亜希仁
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