【研究の背景】中等症~重症喘息の治療はICS+LABAの2剤では不十分なのか? 中等症~重症喘息の導入治療において、吸入ステロイド薬(ICS)+長時間作用型吸入β2刺激薬(LABA)の2剤で治療開始するか、あるいはいきなりICS+LABAに長時間作用型吸入抗コリン薬(LAMA)を加えた3剤で治療開始するかはよく議論される。喘息診療ガイドラインでは、中等症~重症喘息患者の維持治療として、中~高用量ICS+LABAの併用療法を行い、それでもコントロールが不十分な場合にLAMAの追加を推奨している。しかし「喘息のコントロール不良」とひと言でいっても、増悪を繰り返す、症状が安定しない、肺機能が悪い、気道炎症のバイオマーカーが正常化しない-など、さまざまなパターンがある。 今回は、システマティックレビューとメタ解析により、中等症~重症の喘息患者に対するICS+LABAの2剤併用療法にLAMAを追加する有効性と安全性を評価し、さらに主要な患者背景に対するサブ解析において3剤併用療法の意義を明確化した興味深い研究論文を紹介したい。(Ann Allergy Asthma Immunol 2025; 135: 278-286)