8割超が性機能障害、肺線維症患者の性生活

大規模国際研究で明らかに

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感染症ビジョナリーズ 感染症ビジョナリーズ

研究の背景:ほとんど介入できていない問題

 日常診療において、私たちは努力性肺活量などの生理学的指標や、呼吸困難・咳嗽といった身体症状の評価には注力しているが、QOLの重要な要素である性活動・性機能については、ほとんど介入できていないのが現状である。これは患者のプライベート的な側面が大きく、医療が踏み込みにくい領域でもあるためだ。私も、性活動・性機能について把握できている患者はほぼいない。

 世界保健機関(WHO)は性機能障害を健康問題と定義しているが、肺線維症におけるエビデンスは、男性の勃起障害(ED)などごく一部の小規模な報告に限られていた。今回紹介する研究(Eur Respir J 2026; 67: 2501039)は、この未解明な実態を明らかにするために行われた、大規模かつ多角的な国際研究である。

倉原 優 (くらはら ゆう)

国立病院機構近畿中央呼吸器センター内科医師。2006年、滋賀医科大学卒業。洛和会音羽病院での初期研修を修了後、2008年から現職。日本呼吸器学会呼吸器専門医、日本感染症学会感染症専門医、インフェクションコントロールドクター、音楽療法士。自身のブログで論文の和訳やエッセイを執筆(ブログ「呼吸器内科医」)。著書に『呼吸器の薬の考え方、使い方』、『COPDの教科書』、『気管支喘息バイブル』、『ねころんで読める呼吸』シリーズ、『本当にあった医学論文』シリーズ、『ポケット呼吸器診療』(毎年改訂)など。

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