てんかんは、適切な薬物治療で患者の7割は発作が出ないようにすることが可能だ。ただし、子どもの頃から成人期まで服薬が必要な人もおり、仕事、妊娠・出産、運転免許の取得・更新などで悩むことがある。東小金井小児神経・脳神経内科クリニック(東京都小金井市)のてんかん専門医である生田陽二院長に治療や対処法を聞いた。 ▽症状は急に出る てんかんでは、脳の情報伝達の乱れによって、「手足ががくがくとけいれんする」「意識を失い、動作が止まって数秒から数十秒ぼーっとする」などの症状が急に表れる。こうした発作が起こらないように、普段から薬を飲むことが治療の中心になる。 何年も発作がなく、薬をやめられる人もいるが、多くの人は治療を長く続けることになる。その中で職場や、妊娠・出産など日常生活で困難に直面することがある。 職場に関しては、「現代は多様性を認め合う時代ですが、意識が追い付いていない経営者や管理職もいるようです。発作が起きる可能性がある人は、面接で伝え、理解・配慮してもらえる会社に入ることが望ましい」と生田院長は助言する。面接で納得できる反応がないと、入社後も適切な対応が取られない可能性があるという。 妊娠や出産では、「パートナーの協力が不可欠」。生田院長は患者に対し、胎児に影響を及ぼす薬を徐々に減らす期間を確保するための計画的な妊娠や、抱いている赤ちゃんを発作で落としてしまうといった事故を防ぐ対策について、パートナーを交えて説明している。 ▽相談できる医師を 一方、てんかんのタイプによっては、発作が1日に何度も起きたり、5分以上続いたりすることもある。「発作と付き合うことを念頭に、薬の調整と日常生活の支援を行います」 約100万人と推定されるてんかん患者に対して、専門医は900人程度。その半数が小児科医で、成人のてんかんを診る専門医は不足している。 生田院長は「症状だけでなく、生活、仕事との関連で解決できない悩みがあれば、主治医との関係を保ちつつ、その分野に詳しい医師に相談できる仕組みが必要です」と指摘する。(メディカルトリビューン=時事) ◇ ◇ 東小金井小児神経・脳神経内科クリニックの所在地 〒184―0002 東京都小金井市梶野町5の3の6 東小金井フラワーメディカルモール201 電話042(316)7810