コーヒーや緑茶摂取―認知症予防の可能性
コーヒー、緑茶や、それらに含まれるカフェインの摂取が認知症予防に役立つ可能性がある―。国内外の研究で報告されてきたが、「科学的根拠はまだ不十分」として、新潟大大学院(新潟市)環境予防医学分野の中村和利教授の研究グループは、日本人の中高年を対象に検証を続けている。
▽年代問わずリスク低下
研究対象は新潟県村上市などの40~74歳の住民。要介護認定者らを除く1万3757人について、〔1〕コーヒー〔2〕緑茶〔3〕カフェイン(コーヒー、緑茶、その他の飲料から算出)の1日当たりの摂取量別に、8年間の認知症発症リスクを調べた。
その結果、コーヒーとカフェイン摂取量が多い人ほど認知症の発症リスクが低いと分かった。
「コーヒー1杯を150ミリリットルとした場合、全く飲まない人に比べ1日約2杯飲む人は0.7倍、3杯以上飲む人は0.5倍と、認知症発症リスクが低かったのです。年代を問わず見られ、特に男性で顕著でした」と中村教授は説明する。
▽適量を習慣に
緑茶摂取については12年間のデータを解析した。その結果、緑茶摂取量が多い人も認知症の発症リスクが低かった。
「ただし、1日当たり緑茶600ミリリットル以上かつコーヒー300ミリリットル以上と両方を多く飲む人ではリスクの顕著な低下は見られず、カフェインの過剰摂取は逆効果かもしれません」
これらは因果関係を証明するものではない。コーヒーや緑茶を好んで飲む人が持つ、他の生活習慣や何らかの遺伝的要因認が影響している可能性もある。認知症発症前段階には味覚や好みの変化などが起きてコーヒーや緑茶をあまり飲まなくなっている可能性も考えられる。
「とはいえ、適量を習慣的に飲むことで、認知症だけでなく、糖尿病やがんのリスクが下がることも報告されています。体に合わない人もいますので無理に飲むことは勧めませんが、飲める方は上手に日常に取り入れるとよいでしょう」
中村教授は現在、コーヒーや緑茶に含まれるポリフェノールの効果に注目して研究を進めているという。(メディカルトリビューン=時事)










