ヒノキの香り、脳整える―気分の切り替えも

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 ヒノキの香りは、古来より日本人に親しまれ、心身の働きを整える作用があるとされてきたが、これまで科学的な裏付けは十分ではなかった。ヒノキの香りが心身に及ぼす影響について実証試験を行った、杏林大(東京都三鷹市)の古賀良彦名誉教授に効用について話を聞いた。

▽四つの作用

 従来、アロマセラピーに用いられる香りといえば、ラベンダーなど欧州の精油(エッセンシャルオイル)が中心だった。ただし、「最近は、日本に根付いた香りが注目されつつあります」と古賀名誉教授。ヒノキの香りを配合したハンドクリームに着目し、それを開発した製薬会社と共同で試験を行った。

 20~30代の女性会社員4人を対象に5月、実施。ヒノキの香りを配合したハンドクリームと、無香料のハンドクリームで手のマッサージを行った場合の脳機能への影響の違いを比較。〔1〕脳の血液量〔2〕心理的状態〔3〕唾液中のストレスホルモン(クロモグラニンA)〔4〕注意力―を測定した。

 その結果、ヒノキの香りのハンドクリームの場合、思考や創造性を担う脳の前頭前野の血液量が増加し、脳の活性化作用が見られた。心理検査では、緊張感やリラックス感、満足感の変化は両者のハンドクリームに見られ、ヒノキの方がより効果が見られた。

 無香料のハンドクリームでは、唾液中のストレスホルモンが増加したが、ヒノキの香りは変化が見られず、ストレス抑制作用があることが分かった。さらに、無香料より、ヒノキの方が注意力が持続することも確認された。

▽ハンドクリームで生産性の向上も

 このように、ヒノキの香りには「脳の活性化による認知機能の向上」「情緒の安定」「ストレスの抑制」「注意力の持続」という四つの作用があることが分かった。

 「午前中は仕事に集中できても、午後になると、眠気や疲れで能率が低下することがあります。そこで短い休憩時間を取り、ヒノキの香りのハンドクリームでマッサージを行えば、脳が活性化されてストレスが減り、注意力が回復する可能性があります。生産性の向上も得られるのでは」と古賀名誉教授。今後、さらに検討を重ねる予定という。(メディカルトリビューン=時事)

   ◇   ◇

 杏林大(三鷹キャンパス)の所在地 〒181―8611 東京都三鷹市新川6の20の2 電話0422(47)5511(代表)

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