歯数が骨折リスクと関連―20本以下の高齢女性で1.2倍

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 太ももの付け根の骨折「大腿骨頸部(だいたいこつけいぶ)骨折」が発生するリスクは、高齢女性で歯の数が少ないほど上昇することが、大阪公立大大学院看護学研究科の大槻奈緒子講師らの研究で分かった。

▽30年に年間30万人

 大腿骨頸部骨折は、70代以上、特にホルモンの関係で骨が弱くなる高齢女性に起こりやすい。2030年には、年間約30万人になると予想されている。

 症状は、激しい痛みが起こり、立つことや歩くことが難しくなる。安静期間が長くなると筋力が低下し、寝たきりや要介護状態のリスクも高まる。要介護状態になる原因の3位は骨折、転倒とされる。

 大腿骨頸部骨折のリスクについて、「骨粗しょう症の人や、加齢に伴うフレイル(身体的・精神的・社会的機能が低下した状態)や体幹の筋力低下で姿勢保持能が低下した人は転倒しやすく、骨折リスクが高いとされます」と大槻講師。

 最近、食べ物をかんで飲み込むなどといった口腔(こうくう)機能が関係するとの報告もあるが、最も影響する歯数と骨折との関連を調べた研究はほとんどなかった。

▽食べ物に影響

 大槻講師らは、大阪府の歯科健康診査を受診した後期高齢者約19万人を対象に、大腿骨頸部骨折になった人を3年以上追跡調査し、歯数との関係を分析した。

 その結果、20本以下の高齢女性は21本以上の高齢女性に比べ、骨折リスクが約1.2倍高いことが分かった。男性では関連が見られなかった。

 「歯が少ないと、やわらかいものしか食べられなくなります。タンパク質やカルシウムなどの栄養が不足し、筋肉が落ちて転倒しやすくなったり、骨が弱くなったりします」

 さらに、歯が抜けると上下の歯のかみ合わせが悪くなり、姿勢を保持するときに踏ん張れず、バランスが不安定になり、転倒しやすくなる。大槻講師は「女性に限らず、高齢の方は定期的に歯科健診を受け、歯のメンテナンスを行いましょう」と呼び掛ける。(メディカルトリビューン=時事)

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 大阪公立大大学院看護学研究科の所在地 〒545―0051 大阪市阿倍野区旭町1の5の17 電話06(6645)3511

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