「年のせい」で片付けない―夜間頻尿、原因と対策
夜中に何度もトイレに起きてしまう―。そんな夜間頻尿に悩む人が増えている。加齢とともに発症しやすいが、実際には生活習慣や病気が関係する場合も少なくない。じょうど医院(名古屋市)の松田悠司医師は「睡眠が途切れることで疲れが取れず、日中の集中力低下や転倒リスクの上昇を招くこともあります」と話す。
▽夜中のトイレがサイン
夜間頻尿は、夜中に1回以上トイレに起きる状態を指し、2回以上で日常生活に支障を来しやすいと言われる。
その背景には、加齢によるぼうこう容量の低下やホルモン分泌の変化の他、糖尿病、心不全、前立腺肥大などの疾患が関係することも多い。睡眠が中断されることで熟睡感が得られず、日中の眠気や集中力低下、倦怠(けんたい)感を引き起こす他、夜間の転倒事故にもつながりかねない。
夕方以降の水分摂取量や塩分の多い食事、カフェインの影響など、生活習慣も関与する。「夜間頻尿は、睡眠障害や心臓・腎臓の異常など、さまざまな疾患のサインとして表れることがあります」と松田医師。夜の排尿回数が増えたと感じたら、早めに医療機関で相談することが望ましい。
▽薬と生活のバランスで
治療は、ぼうこうや前立腺の異常が原因であれば薬物療法が中心となり、ぼうこうの収縮を抑える薬や、排尿を改善する薬が用いられる。心臓や腎臓の病気が関係する場合は、それらの治療が優先される。
睡眠時無呼吸症候群などの睡眠障害が影響しているケースでは、眠りの質を改善する対策も行われる。「原因を突き止めて治療すれば多くの人で改善が見込めます。薬だけでなく、生活習慣の見直しも効果的です」
生活面では、夕方以降の過剰な水分摂取を控え、塩分やアルコール、カフェインの取り過ぎに注意することが基本だ。日中に軽い運動を取り入れることで下肢のむくみを減らし、夜間の尿量を抑えられる場合もある。松田医師は「生活を整えることで症状が和らぐケースは多く、薬による治療と併せて取り組むことが重要です」とアドバイスする。(メディカルトリビューン=時事)
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