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花粉症、早めに対処―飛散1週間前から初期療法

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 日本気象協会の予測によると、今年のスギ花粉の飛散は例年並みで、2月上旬から九州や中国、東海、関東で始まる。飛散量は東日本以北では例年より多く、東北地方の一部と北海道では2倍以上になるという。国立病院機構福岡病院(福岡市)花粉情報センターの押川千恵主任(耳鼻咽喉科科長)は「花粉症は早めの対処で重症化を抑えることが可能です」と話す。

▽黄砂、PM2.5で重症化

 花粉症は、スギやヒノキなど特定の季節に飛散する花粉が原因で、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどを引き起こす季節性アレルギー疾患だ。花粉が体内に侵入すると、免疫が異物と判断してIgE抗体がつくられる。再び同じ花粉が侵入すると、ヒスタミンなどの化学物質が放出され、アレルギー症状が引き起こされる。

 花粉の飛散時期に黄砂の飛来が重なり、さらに微小粒子状物質PM2.5の影響も加わることで、花粉症は複数の環境因子が関与する疾患となっている。

 直径30マイクロメートル(1マイクロメートルは1000分の1ミリ)のスギ花粉は体内に侵入すると主に上気道にとどまる。一方、スギ花粉の約10分の1の大きさの黄砂、さらに小さいPM2.5は、肺の奥深くまで到達する。また、黄砂やPM2.5は花粉粒の破裂を促し、放出された微細なアレルゲン物質が気管支や肺に侵入しやすくなる。

 このことにより、花粉症がせき症状を伴ったり、気管支ぜんそくなどのアレルギー疾患を重症化させたりすることにつながると押川主任は指摘する。

▽発症は低年齢化

 花粉症の診断は、血液検査(特異的IgE抗体検査)や鼻汁好酸球検査などで行う。治療は抗ヒスタミン薬や点鼻ステロイドなどによる対症療法の他、根治療法として舌下免疫療法がある。舌下免疫療法は、アレルゲン(スギ花粉抗原エキス)を毎日舌下に投与し体質改善を目指す治療法で、3~5年程度の治療期間が必要だ。

 押川主任によると、花粉飛散が始まる1週間ほど前など、なるべく症状が軽い時期に処方薬や市販薬の服用を開始する「初期療法」が有効だという。

 日常の対策としては、マスクや眼鏡の着用に加え、室内に花粉を持ち込まないよう手洗い、うがい、洗顔を心掛けるのが重要だ。マスクの着用により、スギ花粉症の発症が半減したとの報告もある。

 近年、花粉症は低年齢化が進んでおり、日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会の調査で5~9歳の有病率が特に増加したことが報告されている。「未就学児や小学生で発症した場合は、将来を見据えてなるべく早期に体質改善を目指す治療を検討してほしい」と押川主任は助言している。(メディカルトリビューン=時事)

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