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健診で気付きにくい―隠れ貧血

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 動悸(どうき)、息切れ、めまい、立ちくらみなどの症状が表れる貧血は、全身に酸素を運ぶ血液中のヘモグロビンが不足して起こる。一方、ヘモグロビンの量は正常でも、体内の鉄が欠乏する「隠れ貧血(潜在性鉄欠乏症)」がある。放置すると貧血に移行する恐れがあるため注意が必要だ。三井記念病院(東京都千代田区)血液内科の高橋強志部長に聞いた。

▽閉経前女性に多い

 隠れ貧血は、ヘモグロビン量は正常だが、ヘモグロビンの材料となる鉄分の貯蔵(フェリチン)が不足した状態だ。

 「主な症状は倦怠(けんたい)感、集中力や認知機能の低下、抑うつなどの他、頭部の脱毛、爪が反り返るスプーン爪、脚の不快感を伴うむずむず足症候群、氷など栄養がない物やチョーク、粘土など食べ物以外を口にする異食症が挙げられます」と高橋部長。

 最も多いのは、閉経前の女性が月経によって鉄不足になるケース。また、妊娠中に胎児へ血液を供給することで鉄不足になる場合もある。厚生労働省の調査では、20~40代の日本人女性の約65%が隠れ貧血に該当する。

 その他、胃潰瘍や胃がん、大腸憩室(けいしつ、大腸の壁にできる袋状のへこみ)や大腸がんなど消化管出血を伴う病気、胃腸の病気や手術による鉄の吸収不良、偏った食事による鉄の摂取不足も原因になる。

 「隠れ貧血を調べるには血液中のフェリチン値の測定が必要ですが、健康診断ではヘモグロビン値しか調べないため、見逃されやすいのが特徴です」

▽原因特定のため受診を

 症状があるからといって、鉄分の多い食事やサプリメントを摂取すればよいと考えるのは早計だ。

 「隠れ貧血の原因は人それぞれ。気になる症状が続く場合は、まずかかりつけの内科を受診し、血液検査を受けてください。その際、フェリチン値の測定も依頼するのがポイントです。鉄不足の場合、がんなどの病気が隠れていることもあるため、原因を特定することが必要です」

 診断されたら、鉄剤(錠剤またはシロップ剤)が処方される。「吐き気や下痢、便秘などの副作用が出る場合には、服用間隔を調整したり、注射剤に切り替えたりすることもありますので、主治医に相談してください」と高橋部長はアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)

   ◇   ◇

 三井記念病院の所在地 〒101―8643 東京都千代田区神田和泉町1 電話03(3862)9111(代表)

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