高齢者でも発症ー関節リウマチ

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 多くは30~50代女性に発症する関節リウマチ(RA)。近年、高齢でも発症するケースが目立つという。高齢発症RAに関する研究の運営委員長で、東邦大医療センター大森病院(東京都大田区)リウマチ膠原病センターの杉原毅彦准教授に話を聞いた。

▽突然発症も

 RAは、自己免疫の異常により、手指や手首、足首や膝、肩などの関節に炎症が起こり、痛みや腫れが生じるなどし、進行すると関節が壊れて変形することもある。女性に多く、関節破壊は発症早期から月単位で進行し、RA患者に特徴的な自己抗体(抗CCP抗体)は早期から陽性を示すことなどが知られている。

 「高齢発症では、肩など大きな関節から症状が表れるケースや、抗CCP抗体が陰性の場合が若年者と比べると多く、急性発症かつ短期間で症状が悪化するといった特徴があります」と杉原准教授。

 若年患者と比べると男性が多い。若年者はゆっくり手指に症状が表れることが多いが、高齢者では突然の発熱や、手指、肩、膝など複数の関節に同時に症状が表れるケースがある。

 近年の治療は格段に進歩。標準的な治療が確立しており、早期診断、早期治療により症状の進行を抑えることが可能になった。だが、超高齢社会を迎え、高齢発症が増える中、高齢者は個人差が大きく個々に応じた治療の調整が必要だという。

▽リウマチ科に相談を

 こうした中、杉原准教授の研究チームでは、高齢発症患者を対象に原因やメカニズムの究明、診断と治療法の確立などを目指している。昨年3月までに患者登録が完了、その後3年かけて治療の有効性や安全性などを追跡中だ。現段階では加齢による免疫機能の変化が原因の一つと考えられている。

 従来のRAと異なる特徴はあるものの、現時点で診断や治療は同様だという。RAの標準治療薬は、関節の炎症を強力に抑える。肺疾患がある、腎機能が低下するなどしている高齢患者では若年者と比べて重篤な副作用を起こしやすいことが分かっている一方、有効性も報告されている。

 「関節にむくみや腫れ、痛みがあれば、まずはリウマチ科にご相談ください。激しい運動をしたなど思い当たることがないのに両肩が同時に痛み出したり、微熱が出たりする場合も、他のリウマチ疾患の可能性もあるため、早めの受診をお勧めします」と、杉原准教授はアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)

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 東邦大医療センター大森病院の所在地 〒143―8541 東京都大田区大森西6の11の1 電話03(3762)4151(代表)

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