経済協力開発機構(OECD)の調査(2021年版)で、日本人の平均睡眠時間は33加盟国中、最下位の7時間22分だった。RESM新横浜睡眠・呼吸メディカルケアクリニック(横浜市)の白濱龍太郎理事長に、良い睡眠の取り方を聞いた。 ▽深い睡眠を 睡眠には、ストレスを解消させ精神を安定させる「レム睡眠」と、心身の疲労を回復させ、成長ホルモンなどを分泌して免疫機能を高める「ノンレム睡眠」がある。ノンレム睡眠には深さが3段階あり、最も深いのが「深睡眠」だ。 入眠から覚醒まで、レム睡眠とノンレム睡眠を交互に4~5回繰り返すが、「入眠後4時間以内に深睡眠が2回以上あると、睡眠の質が良くなります」と白濱理事長。 死亡率が最も低くなる平均睡眠時間は約7時間とされるが、「長くても深睡眠がなければ、心身の健康に影響を及ぼします」。 睡眠不足は、糖尿病や高血圧、脳梗塞、うつ病などの発症リスクを高める。認知症との関係も指摘され、アルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβが脳内に蓄積されるという。 ▽寝る前のスマホに注意 人間は夜、内臓などの深部体温が下がると眠くなる。朝目覚めると深部体温が上がり、日中は高めのまま推移し、夕方になると低くなる。このリズムが狂うと、うまく入眠できなくなる。 深部体温のリズムをつくるのはメラトニンという睡眠ホルモンで、自律神経を安定させ、深部体温を下げて入眠を促す。睡眠時に多く分泌されるが、「眠る前にブルーライトを発するスマホなどを見ると、分泌が阻害され、眠れなくなるので注意が必要です」。 夜にメラトニンを働かせるのは、日中に分泌されるセロトニンというホルモンで、朝日を浴びると分泌する。「朝10時ごろまでに5分~30分浴びるとよいでしょう」 自然な眠りには、寝る2時間ほど前に38度前後の風呂で温まるとよい。就寝する頃に体温が下がり、寝付きがよくなる。 朝食には、必須アミノ酸のトリプトファンを多く含む大豆製品や乳製品、卵、ナッツのほか、タンパク質の合成に必要なビタミンB6が豊富な魚やバナナなどを食べるとよい。 白濱理事長は「不眠が週3回以上、3カ月以上続く場合は、専門医のいる医療機関を受診してほしい」と呼び掛ける。(メディカルトリビューン=時事) ◇ ◇ RESM新横浜睡眠・呼吸メディカルケアクリニックの所在地 〒222―0033 横浜市港北区新横浜3の8の12 丸八新横浜ビル4階 電話045(475)5155