心臓や血管にリスク―炭水化物取り過ぎに注意―2型糖尿病患者

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 生活習慣などが原因で発症する2型糖尿病の人は、炭水化物を取り過ぎると心臓や血管に合併症が起きやすい。順天堂大大学院医学研究科(東京都文京区)代謝内分泌内科学の三田智也准教授らのグループがそんな研究結果を出した。適切な食事量と、炭水化物、タンパク質、脂質のバランスを取ることが大切だという。

▽合併症を防ぐ

 2型糖尿病では、高血糖が長く続くことで血管が傷み、心筋梗塞や脳梗塞など心臓・血管の病気を引き起こす恐れがある。この「心血管イベント」を防ぐため、食事療法や運動療法、薬物療法によって血糖値を管理する必要がある。

 ただし、「2型糖尿病における食事内容と心血管イベントとの関連を調べた研究は国内に少なく、栄養素の適切な摂取割合は明らかではありませんでした」と三田准教授。

 そこで、心血管イベントを起こしたことがない2型糖尿病患者を対象に、イベント発生と、食事、睡眠、生活リズムなど生活習慣との関連を調べた。

▽肉や魚も適度に

 平均7.5年の追跡期間中、731人中55人(7.5%)が心血管イベントにかかった、または死亡に至った。イベントがない人の食生活と比べると、炭水化物の摂取割合が高いほど、リスクが高くなることが分かった。

 炭水化物の割合が低く、肉、魚、乳製品などから取るタンパク質や脂質の割合が高い場合はイベントのリスクが低下した。具体的には、1日の摂取エネルギーに占める炭水化物が約45%の場合、糖尿病の経過に良い影響が期待できるという。

 「炭水化物を減らし、必要なタンパク質や脂質を増やすと、心血管イベントのリスク低下に寄与する可能性があります。例えば、肉はタンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富で、エネルギー源として優れています」

 ただし、肉だけを増やすのではなく、魚や乳製品を含めたさまざまな食品を過不足なく取るとよい。三田准教授は「糖尿病の食事は特別なものではなく、一般的な健康食と言えます」と話す。

(メディカルトリビューン=時事)

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 順天堂大医学部付属順天堂医院の所在地 〒113―8431 東京都文京区本郷3の1の3 電話03(3813)3111(代表)

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