マージナル基準を超えたドナー心で "予後良好"な結果
東大・小野稔氏
2015年11月10日 15:30
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わが国の臓器移植医療における心臓利用率は約74%と,欧米やアジア豪州などに比べて極めて高い。しかしドナーの不足によりマージナルドナーからの心臓移植を施行せざるをえない現状がある。そのため東京大学大学院心臓外科教授の小野稔氏は,同大学におけるマージナルドナー心の予後を評価。年齢や強心薬投与量など,実際には国際的なマージナル基準を超えたドナー心を用いているが,遠隔期の予後は97%と極めて高いことを,第19回日本心不全学会学術集会(10月22~24日,会長=大阪大学大学院心臓血管外科学教授・澤芳樹氏)のシンポジウム「心臓移植の科学的根拠を再考する」で報告した(関連記事)。