「脳梗塞直後にスタチン開始」予後に影響せず
兵庫医大・吉村紳一氏らの多施設共同RCT、国際脳卒中学会で発表
2017年03月01日 13:20
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(C)American Heart Association
これまで、スタチン療法は脳梗塞の再発リスクを低下させることがランダム化比較試験(RCT)で示されているが、脳梗塞の発症直後からスタチン療法を開始することによる機能的予後への影響に関しては十分なデータがなかった。兵庫医科大学脳神経外科学主任教授の吉村紳一氏らの研究グループは、日本の急性期脳梗塞患者270例を対象に、発症から24時間以内または7日後にスタチン療法を開始することによる90日後の機能的自立度への影響を比較検討した、初の多施設共同RCTであるASSORT試験を実施。同療法を開始するタイミングが発症直後と7日後で機能的自立度に差はないとする成績を国際脳卒中学会(ISC 2017、2月22~24日、ヒューストン)で報告した。試験のポイントと今後の課題などに関する吉村氏の解説はこちら。