進歩を遂げる「定位放射線照射」
多発性脳転移に対する放射線治療
2017年03月06日 12:00
通常の外照射よりも高い精度で放射線を病変の形状に一致させて、三次元的に集中照射する「定位放射線照射」は、1回照射の定位手術的照射(Stereotactic Radiosurgery;SRS)と、数回に分割して照射する定位放射線治療(Stereotactic Radiotherapy;SRT)に大別される。転移性脳腫瘍(脳転移)に対しては、ガンマナイフによるSRSの治療成績が向上している一方で、一般病院で既に普及している直接加速器(リニアック)を用いたSRSやSRT も行われるようになってきた。臨床におけるガンマナイフとリニアックの変遷について、第17回日本ガンマナイフ研究会(2月4~5日)で概説した虎の門病院(東京都)放射線科医長の小塚拓洋氏は「多発性脳転移に対しても、リニアックによる治療が行われるようになってきた」と紹介した。