オンコマインでのMET検査に約30%の不一致を確認
日本肺癌学会がMET exon14スキッピング変異検出時の留意点を指摘
2021年07月19日 16:44
6名の医師が参考になったと回答
日本肺癌学会は本日(7月19日)、国立がん研究センターによる検討で、MET exon14スキッピングの結果について、ArcherMETとオンコマインDx Target test(オンコマイン)との間に30%ほどの不一致が確認されたと発表した。
この結果について、同学会は「現在、オンコマインでのMET検査は参考値としての扱いであり、この検査で変異が検出されてもMET阻害薬投与は認められていない。検査の性質を理解した上での活用を」と呼びかけている。また同学会は、MET阻害薬の対象症例に薬剤がしっかりと届くべく、煩雑な検査系の改善に向けて厚生労働省にオンコマインのMETコンパニオン追加承認申請を提出した。検査企業は「tオンコマインの性能検査を進め、コンパニオン診断薬としてこれらの不一致を克服すべく精度を高める準備を行っており、今後進捗を報告する」としている。
なお、このような不一致の原因を見分ける一定の条件が示唆されているといい、同学会は「検査を請け負う衛生検査所は、MET exon14スキッピング陽性の場合、臨床医にその状況がわかるような方策をお願いしたい。先行解析では値が低い場合に不一致を生じる可能性が高く、依頼医師は記載されているオンコマインの結果のみならず、その値からもMET exon14スキッピングの状態を推量し、次の検査に役立ててほしい」と呼びかけている。