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11月2日

肥満関連消化器疾患治療の現状と課題

2023年11月02日 06:15

66名の医師が参考になったと回答 

統合プログラム1(シンポジウム)

11月2日(木) 9:00〜12:00 第6会場(ポートピアホテル南館 大輪田B)

[司会]

内藤 裕二氏

京都府立医大大学院・生体免疫栄養学

徳重 克年氏

東京女子医大・消化器内科

内藤 剛氏

北里大・下部消化管外科

[演者]

上村 顕也氏

新潟大・総合診療学、新潟大医歯学総合病院・消化器内科

船山 拓也氏

旭川医大・病態代謝・消化器・血液腫瘍制御内科

唐口 望実氏

広島大大学院・消化器・移植外科学

安田 剛士氏

京都府立医大・消化器内科、明石市立市民病院・消化器内科

岡林 剛史氏

慶應義塾大・一般消化器外科

福永 秀平氏

久留米大病院・消化器内科

神谷 肇氏

京都府立医大・消化器外科

瀬海 郁衣氏

近畿大・消化器内科

西口 遼平氏

東京女子医大附属足立医療センター・外科

芥田 憲夫氏

虎の門病院・肝臓内科

松本 尊嗣氏

獨協医大・外科(肝・胆・膵)

増田 隆洋氏

東京慈恵会医大・消化管外科

 肥満関連消化器疾患というと、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)や非アルコール性脂肪肝炎(NASH)が想起される。しかし、肥満と関連する消化器疾患はそれらだけではない。司会の内藤裕二氏は「肥満はさまざまな臓器の病態、疾患と関わっていることを広く知ってほしいと考え、本プログラムを企画した」と解説する。発表されるのは基礎・臨床、特定の臓器に偏らない12題。同氏は「近年、脳と臓器の相関が注目トピックとなっているが、そこに肥満がどのように影響しているのかを考えると非常に興味深い()。そうした視点も持ちながら、各発表を聴講いただきたい」と述べる。

図.本セッションで議論される病態と関連因子

(内藤裕二氏提供)

さまざまな臓器・病態を研究ターゲットとした12題を採択

 内藤裕二氏は「最近は肥満が悪者扱いされ過ぎているように感じる。肥満そのものが疾患を引き起こすのではなく、肥満になんらかの要因が加わることで慢性炎症や腸管バリア機能の破綻(leaky gut;LG)が惹起され、その結果として疾患が生じると考えられる。本プログラムではさまざまな病態をターゲットとした研究成果が披露されるが、肥満"プラスα"の要因とは何かが共通の議題になるであろう」と期待している。

 本プログラムで俎上に載せられる臓器・病態は多岐に及ぶ。脂肪性肝疾患の治療薬探索について発表するのは、上村顕也氏(①)。LGに対するGLP-1の作用を検討した結果は、船山拓也氏が報告する(②)。病的肥満症の遺伝的特徴と効果予測因子に関して、ヒト白血球型抗原(HLA)に注目した研究成果を紹介するのは、唐口望実氏(③)。フレイル肥満と日本食および腸内細菌叢との関連を調査したコホート研究結果は、安田剛士氏が供覧する(④)。

 肥満が大腸がんに及ぼす影響とそのメカニズム解明に向け、これまで自身らが取り組んできた基礎的研究の報告を行うのは、岡林剛史氏(⑤)。食道扁平上皮がんに関しては、内視鏡治療後の再発と代謝異常関連脂肪肝疾患(metabolic dysfunction-associated fatty liver disease;MAFLD)の関連について福永秀平氏が検討結果を示す(⑥)。肥満を切り口に胃がん患者の術後予後を調査した結果は、神谷肇氏が紹介する(⑦)。自己免疫性膵炎を研究対象とした瀬海郁衣氏は、高脂肪食が危険因子であることが示唆されたとの基礎研究結果を報告する(⑧)。

特定の臓器ではなく、消化器全体の最新知見を学ぶ場に

 食道静脈瘤をターゲットとした発表もある。西口遼平氏によるもので、内臓脂肪が食道静脈瘤再発に及ぼす影響を調べた研究成果を披露する予定だ(⑨)。脂肪性肝疾患関連の肝臓がんに関しては、食事・運動療法の有効性を芥田憲夫氏が(⑩)、術後の短期・長期成績を松本尊嗣氏が報告する(⑪)。病的肥満に対する胃切除術後の胃食道逆流症(GERD)の病態変化について、術前後のhigh-resolution manometryと24時間インピーダンスpH検査結果の比較により検討した成績は、増田隆洋氏(⑫)が発表する。

 内藤裕二氏が肥満という病態において最重要視しているのが、慢性炎症。「肥満に合併した慢性炎症の解決こそ、肥満に伴うさまざまな疾患の予防につながると考える。その臨床課題を克服するためには、慢性炎症の起点がどこかを明らかにする必要がある」と同氏は強調する。本プログラムでは、慢性炎症の起点の候補として挙げられるLGや肝臓の老化細胞に着目した研究も多く、大いに関心をかき立てられるという。

 同氏は「日頃は、自身が専門とする臓器に偏り過ぎている先生も少なくないのでは。この機会にぜひ、臓器全般に関する最新の知見に触れ視野を広げてほしい。そうすることで、自身の研究に新たな展開が生まれるかもしれない」と、多くの参加を呼びかけている。

第66回日本消化器病学会大会

[会長]坂本 直哉 
北海道大学大学院 消化器内科学

第108回日本消化器内視鏡学会総会

[会長]矢作 直久 
慶應義塾大学 腫瘍センター

第28回日本肝臓学会大会

[会長]四柳  宏 
東京大学医科学研究所先端医療研究センター感染症分野

第22回日本消化器外科学会大会

[会長]堀口 明彦 
藤田医科大学ばんたね病院 外科

第62回日本消化器がん検診学会大会

[会長]金岡  繁 
浜松医療センター 消化器内科

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