日本では、世界に先駆けて1977年に新生児マススクリーニングを開始、フェニルケトン尿症(PKU)の早期診断・治療において大きな成果を挙げてきた。しかし成人期の患者においては、厳格な食事療法の継続や血中フェニルアラニン(Phe)濃度の管理目標達成に依然として大きな課題が残る。こうした状況の下、経口薬による新たな治療選択肢として、Phe水酸化酵素(PAH)の補酵素前駆体であるセピアプテリン(商品名セピエンス)が今年(2026年)3月に発売された。製造販売元のPTCセラピューティクスが3月25日に開催したメディアセミナーでは、大阪公立大学大学院発達小児医学教授の濱崎考史氏がPKU患者のQOL向上における同薬の意義と、全病型に対応可能な治療戦略について解説 。「セピアプテリンの普及により、PKUの治療目的が知的障害の防止から生涯にわたる負担のない正常な生活へと進化することが期待される」と述べた。(関連記事「フェニルケトン尿症治療薬セピアプテリンが承認」)