スポーツ競技に出場する選手が病気やけがの治療を目的として禁止薬物を使用する場合、治療使用特例(TUE)が認められることがある。カナダ・World Anti-Doping AgencyのAlan Vernec氏らは、2016~22年に開催されたオリンピックおよびパラリンピック各4大会に出場した選手におけるTUEの付与率に関する横断的観察研究を実施。全体的に付与数は少なく、オリンピックに出場できるようなトップレベル選手においてTUE不正利用の懸念は小さいことがあらためて確認されたとBr J Sports Med(2024年7月9日オンライン版)に報告した(関連記事「オリンピック帯同ドクターの仕事とは?」)。