消化器がん早期診断の現状と未来 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする 統合プログラム3(PD)(JDDW・日本消化器内視鏡学会・日本消化器病学会・日本肝臓学会・日本消化器外科学会・日本消化器がん検診学会) 11月1日(金) 9:00〜12:00 第6会場(ポートピアホテル南館 大輪田B) [司会] 村上 卓道 氏 神戸大大学院・放射線医学 花田 敬士 氏 JA尾道総合病院・消化器内科 藤城 光弘 氏 東京大・消化器内科 [演者] 垣内 伸之 氏 京都大・消化器内科、京都大白眉センター 村野 竜朗 氏 国立がん研究センター東病院・消化管内視鏡科、都立多摩総合医療センター・消化器内科 八田 和久 氏 東北大・消化器病態学、東北GI Study Group 南出 竜典 氏 静岡がんセンター・内視鏡科 水谷 真理 氏 慶應義塾大・内視鏡センター 井手 雄太郎 氏 昭和大横浜市北部病院・消化器センター 山崎 隆弘 氏 山口大大学院・臨床検査・腫瘍学 入江 邦泰 氏 横浜市立大・消化器内科 清水 晃典 氏 JA尾道総合病院・消化器内科 増田 充弘 氏 神戸大・消化器内科 山下 洸司 氏 山梨大附属病院・消化器内科(1内科) 長谷川 雄太 氏 日本医大・消化器肝臓内科 消化器がんは早期発見・早期治療により良好な予後が得られる可能性がある。消化器がんのうち、大腸がんと胃がんは対策型検診が確立しているが、まだ対策型検診に組み入れうるだけの手法が確立していないがん種もある。その一方で、任意型検診の方法も乱立しており、感度は高いが特異度に乏しいなど、検査の臨床的意義が疑わしいものも散見される。 「消化器がん早期診断の現状と未来」の司会を務める村上卓道氏は、「本セッションを通じて消化器がんにおける早期発見・早期治療の重要性を再認識してもらうとともに、真に信頼できる検査法確立に向けた検査手法の開発の進展状況を知ってもらえれば」と述べている。 さらなる早期発見・診断精度向上を目指した検査方法を探る セッションは12演題で構成される。発表演題の内訳は、食道がん2演題、胃がん2演題、大腸がん2演題、肝がん1演題、膵がん5演題だ。 食道がんでは、頰粘膜の体細胞モザイクががんの危険因子を反映することを垣内伸之氏が、新たなリキッドバイオプシーとして尿中エクソソームmiRNA診断パネルの構築について村野竜朗氏が報告する。 胃がんでは、ADH1B・ALDH2遺伝子多型、喫煙歴、高度胃粘膜萎縮によるリスク層別化が同時性胃がんリスク、さらには多発胃がんリスクを予測する低侵襲ツールとなる可能性について八田和久氏が述べる。南出竜典氏は見逃し胃がんの検出における内視鏡診断支援プログラムの有用性を検討する。 大腸がんでは、近年治療件数が増加している十二指腸上皮性腫瘍患者において大腸腫瘍の頻度が高く、大腸内視鏡の施行が推奨されることを水谷真理氏が指摘、腫瘍検出率を向上させるだけでなく、悪性度が高く発見が困難な大腸0-Ⅱc病変の検出にも有用性が示された大腸内視鏡検査中に病変検出を支援するEndoBRAIN-EYEを井手雄太郎氏が紹介する。 肝がんでは、腫瘍マーカーと血清メチル化DNAとの組み合わせによる新規診断モデルの診断性能について山崎隆弘氏が報告する。 膵がん早期診断法を確立すべく進められている研究の数々を紹介 早期発見が難しく予後が著しく悪いことで知られる膵がんについては、早期発見・早期診断を可能とするための病診連携やさまざまな検査手法が検討されている。 膵がんの早期発見・早期診断を目指した地域連携・病診連携として、入江邦泰氏は2023年から尾道方式の呼び名で知られる膵がん早期診断プロジェクトを活用したYCU横浜早期膵がん診断プロジェクト(YCUP2023)について報告、清水晃典氏は2007年から展開している先進的取り組みであり5年生存率の向上などで知られる尾道方式の成果と今後のさらなる展開について展望する。 画像診断に関しては、増田充弘氏が造影だけでなくAI画像診断支援技術による非造影CTでの診断精度を検討、診断精度が高く診断時間を短縮でき早期診断に有用との研究成果を示す。 バイオマーカーによる診断について、膵液細胞診と膵液の遺伝子解析を組み合わせることで診断能の向上が得られたとの結果を山下洸司氏が報告。長谷川雄太氏は血中アポリポ蛋白A2二重体濃度が膵がんの高リスク群である膵管内乳頭粘性腫瘍における悪性化リスクの層別化に有用な可能性を提示する。 非侵襲的な検査手法に関する演題に厚みを持たせた狙いには、将来的に対策型検診に持ち込むことができればとの期待が込められているという。村上氏は、「本セッションで紹介する研究成果が臨床応用されるまでにはまだ年月を要すると思われる。参加者には、ぜひ今後の展開に関心を寄せていただきたい。そして検査のブラッシュアップを図るきっかけにしたり、おのおのの研究につなげてもらえれば」と聴講を呼びかけている。 ※本記事の内容は取材時点での情報です。当日に変更となる場合があります。 MTウェブJDDW2024 TOP JDDW2024公式サイト 第67回日本消化器病学会大会 [会長]上野 義之 山形大学 内科学第二(消化器内科学) 第110回日本消化器内視鏡学会総会 [会長]田中 聖人 京都第二赤十字病院 第29回日本肝臓学会大会 [会長]加藤 直也 千葉大学大学院 消化器内科学 第23回日本消化器外科学会大会 [会長]瀧口 修司 名古屋市立大学大学院 消化器外科学 第63回日本消化器がん検診学会大会 [会長]岡庭 信司 飯田市立病院 消化器内科 参考になった 名の医師が参考になったと回答 記事をクリップ 記事をクリップして、あとでマイページから読むことができます Facebookでシェアする Xでシェアする Lineでシェアする ×
統合プログラム3(PD)(JDDW・日本消化器内視鏡学会・日本消化器病学会・日本肝臓学会・日本消化器外科学会・日本消化器がん検診学会) 11月1日(金) 9:00〜12:00 第6会場(ポートピアホテル南館 大輪田B) [司会] 村上 卓道 氏 神戸大大学院・放射線医学 花田 敬士 氏 JA尾道総合病院・消化器内科 藤城 光弘 氏 東京大・消化器内科 [演者] 垣内 伸之 氏 京都大・消化器内科、京都大白眉センター 村野 竜朗 氏 国立がん研究センター東病院・消化管内視鏡科、都立多摩総合医療センター・消化器内科 八田 和久 氏 東北大・消化器病態学、東北GI Study Group 南出 竜典 氏 静岡がんセンター・内視鏡科 水谷 真理 氏 慶應義塾大・内視鏡センター 井手 雄太郎 氏 昭和大横浜市北部病院・消化器センター 山崎 隆弘 氏 山口大大学院・臨床検査・腫瘍学 入江 邦泰 氏 横浜市立大・消化器内科 清水 晃典 氏 JA尾道総合病院・消化器内科 増田 充弘 氏 神戸大・消化器内科 山下 洸司 氏 山梨大附属病院・消化器内科(1内科) 長谷川 雄太 氏 日本医大・消化器肝臓内科 消化器がんは早期発見・早期治療により良好な予後が得られる可能性がある。消化器がんのうち、大腸がんと胃がんは対策型検診が確立しているが、まだ対策型検診に組み入れうるだけの手法が確立していないがん種もある。その一方で、任意型検診の方法も乱立しており、感度は高いが特異度に乏しいなど、検査の臨床的意義が疑わしいものも散見される。 「消化器がん早期診断の現状と未来」の司会を務める村上卓道氏は、「本セッションを通じて消化器がんにおける早期発見・早期治療の重要性を再認識してもらうとともに、真に信頼できる検査法確立に向けた検査手法の開発の進展状況を知ってもらえれば」と述べている。 さらなる早期発見・診断精度向上を目指した検査方法を探る セッションは12演題で構成される。発表演題の内訳は、食道がん2演題、胃がん2演題、大腸がん2演題、肝がん1演題、膵がん5演題だ。 食道がんでは、頰粘膜の体細胞モザイクががんの危険因子を反映することを垣内伸之氏が、新たなリキッドバイオプシーとして尿中エクソソームmiRNA診断パネルの構築について村野竜朗氏が報告する。 胃がんでは、ADH1B・ALDH2遺伝子多型、喫煙歴、高度胃粘膜萎縮によるリスク層別化が同時性胃がんリスク、さらには多発胃がんリスクを予測する低侵襲ツールとなる可能性について八田和久氏が述べる。南出竜典氏は見逃し胃がんの検出における内視鏡診断支援プログラムの有用性を検討する。 大腸がんでは、近年治療件数が増加している十二指腸上皮性腫瘍患者において大腸腫瘍の頻度が高く、大腸内視鏡の施行が推奨されることを水谷真理氏が指摘、腫瘍検出率を向上させるだけでなく、悪性度が高く発見が困難な大腸0-Ⅱc病変の検出にも有用性が示された大腸内視鏡検査中に病変検出を支援するEndoBRAIN-EYEを井手雄太郎氏が紹介する。 肝がんでは、腫瘍マーカーと血清メチル化DNAとの組み合わせによる新規診断モデルの診断性能について山崎隆弘氏が報告する。 膵がん早期診断法を確立すべく進められている研究の数々を紹介 早期発見が難しく予後が著しく悪いことで知られる膵がんについては、早期発見・早期診断を可能とするための病診連携やさまざまな検査手法が検討されている。 膵がんの早期発見・早期診断を目指した地域連携・病診連携として、入江邦泰氏は2023年から尾道方式の呼び名で知られる膵がん早期診断プロジェクトを活用したYCU横浜早期膵がん診断プロジェクト(YCUP2023)について報告、清水晃典氏は2007年から展開している先進的取り組みであり5年生存率の向上などで知られる尾道方式の成果と今後のさらなる展開について展望する。 画像診断に関しては、増田充弘氏が造影だけでなくAI画像診断支援技術による非造影CTでの診断精度を検討、診断精度が高く診断時間を短縮でき早期診断に有用との研究成果を示す。 バイオマーカーによる診断について、膵液細胞診と膵液の遺伝子解析を組み合わせることで診断能の向上が得られたとの結果を山下洸司氏が報告。長谷川雄太氏は血中アポリポ蛋白A2二重体濃度が膵がんの高リスク群である膵管内乳頭粘性腫瘍における悪性化リスクの層別化に有用な可能性を提示する。 非侵襲的な検査手法に関する演題に厚みを持たせた狙いには、将来的に対策型検診に持ち込むことができればとの期待が込められているという。村上氏は、「本セッションで紹介する研究成果が臨床応用されるまでにはまだ年月を要すると思われる。参加者には、ぜひ今後の展開に関心を寄せていただきたい。そして検査のブラッシュアップを図るきっかけにしたり、おのおのの研究につなげてもらえれば」と聴講を呼びかけている。 ※本記事の内容は取材時点での情報です。当日に変更となる場合があります。 MTウェブJDDW2024 TOP JDDW2024公式サイト 第67回日本消化器病学会大会 [会長]上野 義之 山形大学 内科学第二(消化器内科学) 第110回日本消化器内視鏡学会総会 [会長]田中 聖人 京都第二赤十字病院 第29回日本肝臓学会大会 [会長]加藤 直也 千葉大学大学院 消化器内科学 第23回日本消化器外科学会大会 [会長]瀧口 修司 名古屋市立大学大学院 消化器外科学 第63回日本消化器がん検診学会大会 [会長]岡庭 信司 飯田市立病院 消化器内科