厚生労働省は本日(3月6日付)で医薬局医薬安全対策課長通知(医薬安発0306第1号)を発出、直接作用型経口抗凝固薬アピキサバン(商品名エリキュース錠2.5mg、同5.0mg)について、①上皮成長因子受容体(EGFR)/MET二重特異性抗体アミバンタマブ(商品名ライブリバント点滴静注350mg)、②アミバンタマブ・ボルヒアルロニダーゼ アルファ配合皮下注製剤(リブロファズ配合皮下注※)-とラゼルチニブメシル酸塩水和物(ラズクルーズ錠80mg、同240mg)の併用療法による静脈血栓塞栓症の抑制目的での使用に際し、腎不全〔クレアチニンクリアランス(CLcr)15mL/分未満〕の患者を禁忌とするよう、添付文書の「使用上の注意」の改訂を指示した。 関連学会への意見聴取で影響は限定的であることを確認 アミバンタマブまたはアミバンタマブ・ボルヒアルロニダーゼ アルファ配合皮下注とラゼルチニブの併用療法について、現行の添付文書の「用法及び用量に関連する注意」の項では「静脈血栓塞栓症の発症を抑制するため、当該併用投与開始後4カ月間は、アピキサバン1回2.5mgを1日2回経口投与すること」とされている。 アピキサバンは、がん関連静脈血栓塞栓症のリスク低減が認められている(関連記事「アピキサバンでがん患者の血栓リスクが低下」)。ただし、「禁忌」の項では、非弁膜症性心房細動(NVAF)患者における虚血性脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制での投与において、「腎不全(CLcr 15mL/分未満)の患者」には投与しないこととされている。 厚労省は今回、アミバンタマブ、ラゼルチニブ、アピキサバンの併用投与時における、腎機能障害患者に対する注意喚起の必要について検討した。腎不全患者を禁忌とした場合の医療現場への影響について関連学会に意見聴取した結果、影響は限定的であることを確認。専門委員の意見も踏まえ、以下の通り使用上の注意を改訂することが適切と判断した。 ●アミバンタマブ、アミバンタマブ・ボルヒアルロニダーゼ アルファ配合皮下注、ラゼルチニブ 「用法及び用量に関連する注意」の項に、アピキサバンの電子添文を参照して、出血リスクに十分注意すること。腎不全患者では、アピキサバンは投与できないことから、アミバンタマブとラゼルチニブとの併用投与以外の治療選択肢を考慮する旨を追記 「特定の背景を有する患者に関する注意」の項に「腎機能障害患者意」を新設し、腎不全の患者にはアピキサバンは投与できないことから、他の治療選択肢を考慮する旨を追記 ●アピキサバン 「禁忌」の項に、アミバンタマブとラゼルチニブとの併用投与による静脈血栓塞栓症の発症抑制では、腎不全患者には投与しない旨を追記 「特定の背景を有する患者に関する注意」の「腎機能障害患者」の項に、アミバンタマブとラゼルチニブとの併用投与による静脈血栓塞栓症の発症抑制を追記 詳細は、厚労省の「医薬安発0306第1号」を参照されたい。 (編集部・関根雄人) ※3月6日時点で未発売