ツカチニブとパロバロテンが併用禁忌に
HER2陽性乳がん治療薬とFOP治療薬
厚生労働省は本日(8月28日)付で医薬局医薬安全対策課長通知(医薬安発0828第4号)を発出。HER2チロシンキナーゼ阻害薬で乳がん治療薬のツカチニブ(商品名ツカイザ)とレチノイン酸受容体(RAR)γ作動薬で進行性骨化性線維異形成症(FOP)治療薬のパロバロテン(商品名ソホノス)について、「併用禁忌」とするよう、添付文書の「使用上の注意」の改訂を指示した。両薬とも今年(2026年)2月19日付で承認された新薬(関連記事「ツカチニブ、HER2陽性手術不能/再発乳がんで承認」「進行性骨化性線維異形成症治療薬パロバロテンが承認」)。
CYP3A阻害作用により曝露量が増加、副作用が増強される恐れ
ツカチニブの効能・効果は「化学療法歴のあるHER2陽性の手術不能また再発乳がん」で、主にシトクロムP450(CYP)2C8によって代謝され、CYP3Aでも一部代謝される。CYP3Aを強く阻害し、CYP2C8およびP-gpに対する阻害作用を示す。
パロバロテンの効能・効果は「FOP」で、主にCYP3Aにより代謝されるため、「用法および用量に関連する注意」の項で、「中程度のCYP3A阻害薬との併用は避け、代替薬への変更を考慮すること」とされていた。
医薬品医療機器総合機構(PMDA)は今回、ツカチニブとパロバロテン併用時の薬物動態学的な影響を評価した。その結果、ツカチニブの強いCYP3A阻害作用によりパロバロテンの曝露量が増加し、同薬の副作用が増強される恐れがあることが示された。
両薬の併用を禁忌とすることによる医療現場への影響について、関連学会に意見を聴取し、特段大きな問題はないことを確認。専門委員の意見も聴取した上で、併用禁忌とすることが適切と判断した。
詳細は、厚労省の「医薬安発0828第4号」を参照されたい。
(編集部・関根雄人)
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